




田淵「そ、それは・・・

透明「キツく聞こえたらごめんね

田淵くんは、どちらかと言うと、
自分が感動したいから、
人を感動させたいんじゃないのかな

田淵「えっ

透明「人が感動してくれるようなことを
自分がしていることを感じたい

それが自分の感動につながる


田淵「・・・そうかもしれません・・・。
でも、俳優の道は所詮、自分じゃない誰かを演じて
感動させようとするもので、自分らしくはないですよね

それこそ、自己満足じゃないですか

俺は、自分らしく人に感動を与えたいから、
占い師になりたいんです

例えそれが、自分の感動の為でも、
自分を偽るよりマシというか・・・。」
ふ~っ


逃げていることには変わりないか・・・


透明「なるほどね

役者さんと占い師


田淵「えっ

透明「役者さんは、自分とは違う人の人生を生き、
その人になりきる

占い師は、自分とは違う人の人生を感じ、
その人の立場で未来へ導く

どちらも、人の人生を細部まで感じ取って
何が正しい生き方なのかを考えて行かねば
ならないものなんだよ

それに、占い師は役者さんほど人には入り込めていない分、
よっぽど役者さんの方が難しい仕事だよ

私には、マネ出来ない

田淵「・・・。」
透明「きっと、田淵くんが考えている、人に感動を与える仕事って
言うのは、まさに役者としての道なんじゃないのかな

占い師は、決して人を感動させる仕事じゃないよ


時には、罵声を浴びせられることだってある

俳優というのは、役者の中でも本当に一流の人だけしか
なれない仕事なんだよ

本当の俳優になるには、人の人生をその人と同調し、
役の中で、別の人生を責任をもって生き抜くことなんだ

田淵くんは、まだその事に気がついていないだけ

脚本家の人も、田淵くんに気づいて欲しいからこそ
怒鳴るんだよ

役を降ろしてるんじゃないのかな

田淵「あっ・・・

十年前

誰かさんにも、同じこと言ったような

透明「田淵くんは、何故俳優になりたいと思ったの

田淵「そ、それは・・・。
ある舞台を見たとき、初めて人前で爆泣きしちゃって

でも、あの時の感動は今でも覚えてて

俺も、人を感動させる仕事がしたいって・・・。」
透明「くすっ


でもその感動があったということは、その時に自分も
その人になりきっていたということなんだよ

田淵「

透明「それは、センス以外の何ものでもない

君は、ちゃんとしたセンスを持っている

今はただ、目先のものに捕われているだけで、
大切なことを忘れているだけ

出来ないと思ってやらないのではなく

やらないから出来ない

いけないよ

君のように、迷いながら悩み、苦しんで
やっと今の地位に行き着いた人なんだ

だから、きっと田淵くんの悩みもよ~くわかっている

だからこそ、私のところに来させたんだと思うよ

田淵「・・・俺・・・。」
透明「田淵くん


そうすれば、おのずと感動を与える人になれる

人に感動を与える仕事をしている自分に感動を
求めるのではなくね

人を感動させることが出来るのは感動を知る人だけ

感動が感動を呼ぶものだよ

田淵「・・・師匠



俺、何となくわかったような気がします

透明「そう


田淵「はい


透明師匠


田淵くんは、決意を新たにし


・・・あっ



まっ、いっか



何だか熱い一日でした

完
次回は、お約束通り

オーラ修行で~す

これで多くの人が悩みを解決できるかもしれません

あなたの徳が積めますように

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