Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

平和な海(ウデフリツノザヤウミウシ)

2017-05-15 18:56:39 | ウミウシ

朝からカラリと晴れ上がった本日のやんばるです。

日差しも強く海はベタ凪、いい感じのコンディションでした。

後半は少々雨交じりな空になりましたが、一瞬一瞬の弱雨で、梅雨感はそんなになく…。

もっとも大気は不安定なようで、沖縄島周辺海上の数カ所で竜巻やその卵の漏斗雲が発生していたようです。

そして明日は激しい雨の予報。

ハッキリと梅雨を感じることになりそうです。

風は北東~東。晴れのち一時雨。

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フェルナン・デ・マガリャンイスという人物をご存じでしょうか。

ポルトガルの人で、当然この名前はポルトガル語。

英語名にすると、〈フェルディナンド・マゲラン〉。

日本では〈フェルディナンド・マゼラン〉として知られている人物。

そう、『マゼラン海峡』や『マゼラン星雲』や『マゼランペンギン』などに名を残すあのマゼランです。

1520年から1521年に、マゼランは世界一周の航海をしました。

1520年の10月から11月にかけて、彼は南アフリカ大陸南端とフエゴ島とを隔てる海峡を通過します。

もちろんこれが後のマゼラン海峡ですが、このときそれまで航海してきた荒れ狂う大西洋に比べて、通過後の海が格段に穏やかだったことから、その海を〈El Mare Pacificum〉すなわち〈平和な海〉と表現したのだとか。

そうこれ、〈太平洋〉のことです。〈太平な(泰平な)洋〉とは、マゼランの表現をほぼそのまま日本語化したものなのだそう。

英語でも太平洋は、〈Pacific Ocean〉。〈pacific〉は『平和の』または『泰平な・穏やかな』の意味ですから、これもそのままですね。

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さて…

〈フジタウミウシ科フジタウミウシ亜科ミズタマウミウシ属ウデフリツノザヤウミウシ Thecacera pacifica 17年4月11日 沖縄島安和〉

見つけたときには、思わず「ゲットだぜ!」と言ってしまうとかしまわないとか…。

撮影時には鰓両側の指状突起を大きく振ってました。

■■

〈同種同個体 同日 同ポイント〉

学名種小名は、『太平洋の、または平和な』の意。

たぶんタイプ種の生息域からかなにかなのでしょうけど、水中で出会うと平和な気分になったりしませんか…。

太平洋という名称はマゼランが名付けたもので、それは『平和な海』を表していたとは…、どちらもこの子に出会うまでは知りませんでした。

 

コメント
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