Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

ボブと鼠と血色の門(ボブサンウミウシ&オオクロネズミ&ミカドウミウシ)

2017-05-26 18:42:26 | ウミウシ

梅雨の中休みが続いてますやんばるです。

風は北寄りで涼しく、雲も多めの空模様…、けれど陽光は強烈。

ときどきの晴れでも十分に暑い一日でした。

月末までは中休みが続きそうな雰囲気です。

風は北~北西。晴れたり曇ったり。

■■

三つのウミウシの組み合わせで、ちょっとダークなファンタジー風、あるいはグリム童話風のタイトルにしてみましたが、三つのウミウシに特筆すべき関係性があるというわけではありません。

一つ一つではボリューム不足だったので、並べてみただけで…。

■■

というわけで…

〈イロウミウシ科Goniobranchus属ボブサンウミウシ Goniobranchus roboi 17年4月13日 沖縄島安和〉

ボブといえばボブカット。

動物の尾を短く切ることをボブというのだとか。

短く切られて少しカールした犬や馬の尻尾のことも、ボブというのだそう。

そこから、短く切りそろえた髪をボブカットというようになったよう。

といっても、これはいくつかある説の一つです。

もっとも面白い説は、第一次世界大戦のとき、アメリカ兵のボブがヘルメットからはみ出した目立つ金髪を、ヘルメットを被ったままカットしたら、ヘルメットを脱いだときに今でいうボブカットのスタイルになっていた…というもの。

このアメリカ兵のボブ、きっとボブはニックネームで、本名はロバートだったのではないでしょうか。

そうだとすると、本種との繋がりを少しは感じたり…。

以前にも書きましたけど、本種の学名・和名はロバート博士への、つまりニックネーム『ボブ』への献名です。

■■

〈カノコキセワタガイ科ニシキツバメガイ属オオクロネズミ Chelidonura sp. 17年4月13日 沖縄島安和〉

〈クロネズミ=黒鼠〉には、体毛が黒いネズミという意味のほかに別の意味もあります。

主家の金品をごまかしたり、主家に害を与えたりする雇い人、という意味だそうで。

あるいは頭の黒い鼠ということわざもありますね。

頭が黒い、すなわち人間のことを鼠になぞらえて、鼠のように物をかすめ取る人のことをいうのだとか。

どちらにしてもいい意味じゃないなぁ…。

大黒鼠だと、どこか大泥棒的なイメージも浮かんでしまったり……。

そんなイメージをガラリと変えるような学名種小名について書きたかったけど、まだこの子はそれを持っていません。

■■

〈ミカドウミウシ科ミカドウミウシ属ミカドウミウシ Hexabranchus sanguineus 17年4月13日 沖縄島安和〉

〈ミカド=帝〉とは、古くは〈御門〉と書き、皇居の〈門〉の尊称だったのだとか。

そこから皇居、または朝廷を指すようになり、さらに天皇の尊称となったのだそう。

学名種小名は『血紅色の』の意。

確かに成体はそのような赤色をしていますが、画像は幼体なので、まだそのような赤は纏っていません。

〈血紅色の帝〉だと、非情な暴君みたいなイメージになりそうですけど、画像のような幼体だと、まだ戦を知らない皇子って感じのイメージかな…。

ところで…

このようなミカドウミウシの幼体に出会うと、何故かフルーツポンチが食べたくなるのです…。

僕だけでしょうか……。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする