じいの徒然日記

内野聖陽さんにfall in loveしたじいのおバカな毎日を綴った日記

内野さんメモ

10/14~26 芭蕉通夜舟 東京公演
 ≪地方公演≫
  10/29 群馬 11/2 宮城 11/12 岩手 11/16 兵庫 11/17 丹波篠山 11/23~24 名古屋 11/30 大阪

? はれ予報11月号
10/28 Numero TOKYO12月号(扶桑社)
11/1 CINEMA SQUARE vol.150(日之出出版)
   朝日新聞夕刊
   朝日生命生活情報誌「SANSAN」
11/7 映画「アングリースクワッド」完成披露上映会
11/22 映画「アングリースクワッド」公開

【2025年】
2月 WOWOW ドラマW「ゴールドサンセット」放送

レ・ミゼラブル 3回目

2011-06-12 19:04:31 | 観劇記
6月2日ソワレの観劇記です。

行ってきました~~2007年以来のSP公演 前の時はSPキャストと現行キャストがミックスされていたのでまとめてがっつり という感じでは観られなかったのですが、今回は完全にSPキャストのみの公演。まぁ中にはどーしてこの人が?と激しく疑問な人が入っている気がしないでもないわけなのですが ま~~~あ(爆!)前回の意味不明コゼよりは邪魔になっていないだけマシという……って……あ、誰のことか言っちゃった 舞台の外の話題じゃないところで活躍してもらいたいものですけどね

楽に近い&SP公演ということで熱を帯びた熱い熱い舞台になっていました。ABCカフェやバリケードの場面はやっぱりSPキャスト現行アンサンブルで見えない壁があるような気はしましたね~~空気感の部分で同じ学生には見えなかったのがちょと気になりました……ってか、ジャベな二人がパワフルすぎちゃって(笑)ついでにあと二人ジャベな人を加えて4ジャベズで革命を起こしたら成功しそうな気がしたんだけど ただ、逆にアダルティなアンジョとマリウスがその場に似合っていたかといえばこれも微妙。一挙手一投足+一歌唱に説得力と深みがあってひしひしと心に響くのですが、未熟な学生だからこそ持っている瑞々しさや危うさ、切なさ、初々しい熱情があったかと言われると……うーーん 「その時」にしか出せない青春の空気感というものがあると思うので、こういう未完成の魅力は現行キャストにしか出せない味だなぁと思いました。同じ感想は他キャストにも言えるかもしれないです。しかも、キャリアと歌唱力は比例しないことが往々にしてあるんですよね~~歌手の世界でも昔のヒット曲を今歌った時に必ずしも昔よりもいいとは言えないことがあるのと同じ……じいは初演時代を観ていないので当時とは比較できませんが、それにしてももう少し歌えても?と思ったり(2007年比でも したかも~と思ったところもあったので)、セリフ調に大声で歌い叫ぶところが多くて演技派ミューが好きなじいでもちょっと勘弁 と思ったり、自由すぎてヲイヲイ な人たちがいたり……ただ、醸し出す雰囲気は別格なんですよね~~芳醇な魅力とでも言うのかな~~これでもか!というほどの外向きに伝えようとする演技や冒険的・実験的なハッとさせられる部分はないんだけどしみじみといいな~と思える公演。これはSPキャストにしか出せない魅力であり、現行キャストの皆さんにとって良い影響を与えるものじゃないかな~と思いました。良質の文学作品に触れた そういう感じです。

以下、キャスト感想。時折じい's ベストなキャスト&今までに観劇したキャストと比較が出てくる部分はご容赦を

今井バル:

お久しぶり~♪2007年以来でした じいの場合は基本的にべっしーバル固定なもので しかも前回観た時の今井バルは後から知ったのですが絶不調の公演だったらしく卒業疑惑が実しやかに囁かれ 今回はSP公演を中心にという感じでしたが、やっぱりいいものですね~~安心して聞ける歌 今井バルの安定した優しくて雄大な歌声は好きだわ One Day MoreやBring Him Homeは心に沁みました。久しぶりに違うバルジャンを観て新鮮な楽しみを感じましたね~~冒頭の悪な時代のバル、、、相当悪そうな人でした 悪ぶってるor恵まれない環境が人間を変えたというのではなくてマジに悪そう~~性悪説を本気で信じたくなってしまいます。でも、これまた強靭な司教様に救われて生まれ変わってからは、出来る限りの誠心誠意を傾けて神の望む道を歩もうとしているように見えましたね~~ここら辺が生涯「Who Am I?」と問い続けたべっしーバルトは違うところ。でも、今井バルの自分を律する部分は切なくもあり……なので、コゼットとの出会いはファンテを救えなかった償いというよりも厳しく生きるバルジャンに神が与えた愛ではないかと 厳しく痛々しく生きることだけが生きることではないことを教えようとしていたのかな~と思ったんですよね。ま、ファンテへの償いにしろ、神が与えた愛にしろ、結果的にコゼットは「She's the best of my life」になったわけですが、いや~~今井バルのコゼットloveは半端ないっ マリウスを殴り飛ばしかねないよ~と思う程で ま、バリケードでマリウスの存在を確認した後は花嫁のパパを通り越して大きい心で認める視線を送っていましたが。だからこそ!!!2幕のA Heart Full of Love」リプライズからマリウスへの「Valjean's Confession」、そしてエピローグはもうぅ~~涙涙 目の前の愛は自分のものじゃない、コゼットが幸せになるにはどうすればいいかを分かっていて、自分が姿を消すのが一番だという決断をする。それでいてなお後ろ髪引かれる心が切なくて切なくて しかもそれを受け止める禅マリがこれまた絶品だし←超個人的な感動 エピローグでコゼットを抱きしめる空気感もこれまた素晴らしかったのよね~~温かくて大きな感覚、あれは今井さん位キャリアを重ねないと出せないものだと思いました。言葉にすると消えてしまいそう、あるいは陳腐になってしまうような、目に見えないけど感じるほわ~っとした温かみ、あの一瞬は忘れられずにずっと残っている感覚です ただ、、、最後の最後でガクッとくるようなことを申しますが……“じいの固定”は変わらないな~~シャワーのように振ってくる想像力というのかな~~そういう意味で心を揺さぶられるのはやっぱり……そういう点での物足りなさはありました。演技はべっしーで歌は今井さんという無理を言ってしまいたくなるような……(苦笑)



鹿賀ジャベ:

自由デシタ……あはは~ 2度目の体験なので鹿賀節にも違和感なくついていけたような気はします。相変わらずアウフタクトの入れっぷりは凄かったけど……鹿賀さんだから許される的な 心地よく聞くにもセリフとして聞くにも好みは分かれると思いますね~~じいは……1回でお腹いっぱいでっす。でもプロローグの初登場から圧倒されました。他のジャベではあり得ないこと!!!まだ囚人たちの後ろにいるところから段違いの重々しい存在感を放っていました 鹿賀さん演じるジャベ、バックグラウンドの不幸や卑しさ、人間性の想像を全く許さない人物なんですよね~~有無を言わせな法の正義を信じて疑わない徹頭徹尾、鉄壁の防御を固めているという感じ。だからこそ!なんだと思うけど2幕の下水道でバルを見逃し自殺に追い込まれるところの崩れっぷりが心に沁みるというか、こうするしか道はなかったんだな~と無理なく受け入れられたというか。。。最期はホント圧巻でした


歌穂エポ:

今回の涙の9割は歌穂エポが原因ですよぉ~~ホント凄い!凄すぎる!!強い系エポ、切ない系エポ、可愛い系エポ、様々なタイプで語られるエポキャストですが、歌穂さんのエポは理屈でカテゴライズできるものじゃないんですよね~~まさに「歌穂ニーヌ」 もちろんフィクションのキャラクターなのに実際に目の前にエポニーヌという女の子がいるとしか思えない……本当に本当に素晴らしいエポでした。マリウスのことがほっっんと好きなんだな~って 分かりやすい仕草や関わり方をしているわけじゃないのに存在だけで純粋に好き!という気持ちがひしひしと伝わってくる。。。A Heart Full of LoveやA Little Fall of Rainで泣くのはお約束なんだけど(A Heart~の方のハモリで沁みるキャストはなかなかいない……ただし今回はコゼを除くという条件で)Plumet Attackの場面で泣いたのは初めてよぉ~~全ての行動がマリウスを守るため、そういう純粋さが溢れていて……なのでその後に塀越しにコゼットと対峙した時のエポの戸惑いと気丈さが入り混じった表情が堪らなかったですね~~でも、じいが一番泣いたのがエピローグ。マリコゼを見つめる→レミの列に入っていくところが素晴らしすぎた!!!大好きなマリウスだけを見つめているんじゃないんですよ~~コゼットも含めて希望の象徴である二人を温かく見守り「これで良かったんだ。自分の役目は終わった」とスーッとレミの列に入っていくその空気感がもう、もう~~今でも思い出すと泣けてくるっっっ 全然未練がましさやエポ自身の存在の押し付け感がないのよね~~これまた一つの引き際の美学のような感じで涙が止まりませんでした。


岩崎ファンテ:

2007年のSP以来、その時はかなり株 だったのですが今回はムムムッと ここまで歌えてなかったっけ?4年越しの記憶なので曖昧なのですが……何だか高音と低音の切り替えが不自然で岩崎さん自身の歌手としての存在感や歌い方が挟み込まれているようでレミゼの世界に浸りきれませんでした。ファンテの死とエピローグは良かったんですけどね~~って、相変わらず100%は満足していないじいではあるのですが(苦笑) ま、バルジャンとコゼットに別れの時を与え見守る姿、バルジャンに寄り添う空気感は人として+仕事としてのキャリアを積まないと出せない味わいがありましたね~~そのフワッとした温かさには心が突き動かされました


沙也加コゼ:

どうしてSPキャストなのか一番分からないキャスティング SPと冠する公演、初演キャストが無理なら評判の良かった卒業キャストを入れてくれれば良かったのに~~と素直に(爆!)そう思いました まぁ良くも悪くも見せ方を知っているので無理矢理にでも観る側を及第点に持ってくる感じというか……うーーん、マシという程度…か 久しぶりにコゼットというキャラにも苛々しましたね~~断然エポ派なじいなので元々好きなキャラクターではないのですが(笑)あのブリブリぽわぽわした感じがムカついた~~ あと、「A Heart Full of Love」もきつかったな~~他2人と比べること自体が無理無茶失礼なんだけど、場違いな弱っちい高音担当が約1名……ハァ


禅マリ:

会いたかった~会いたかった~会いたかった~~YES!君に~~ 禅マリ、最高!いちおうOnly one man and that's Lamarque~♪の初登場場面で吹き出す覚悟(失礼)はしていましたが、さすがに2度目だったし(笑)前回のSPとは髪型が変わっていたので←ポワポワ頭じゃなかった 肩を震わせることはなかったけど……どうしてこんなに若返られるのか?詐欺ってるんじゃないか??是非とも突っ込んで聞いてみたいデス さすがに前のSPの時よりも老けてる大人っぽくなっている感じはありましたが永遠の青年ですね~~素敵だわ カフェでグランたちにからかわれてムキになるところやエポの本心を知る由もなくコゼットを探してくれと言い残して猪突猛進に去っていく 逐一うざくてめんどくさくて、、、好きだーー←じいの方がうざくてゴメンナサイ…ですが(笑) A Heart Full of Loveでのじい的ツボ、「君を困~らせた~~」と歌いながら門の方に突進~~可愛すぎるぅ~~今回は少し控えめでしたが恋愛バカになっているところが良かったです。ほ~んとコゼットしか見ていないんですよね~~エポの気持ちなんて考える以前の問題という感じなんですわ、、、そういう気持ちがあるとさえ思っていない節あり A Little Fall of Rainでもエポを抱きしめるところも亡骸を見送るところもそんなにジメジメした部分はなくて……原作のテイストに近いような

もちろん恋愛バカな魅力だけではなく、学生たちとのやり取りやバルジャンとの関わり方も素晴らしかった~~ 残された者の虚しさ、、、「空の」という言葉に込められた深い悲しみがひしひし伝わってくるんですわ。ほんの一言の歌詞なのに……物凄く深い思いが込められているように感じました。そしてバルジャンの告白&エピローグ、少し大人すぎる受け止め方かな~とも思ったのですが、バルジャンの複雑な心境と本音を受け止めた上で自分が全て背負おうとしている姿に号泣 エピローグで天に召される直前も直前、魂が肉体から離れるその瞬間にバルジャンがマリウスに視線をやるんですわ。まさにほんの一瞬なんだけど、そこに釘付けになりましたね~~バルジャンの思いを引き取るマリウスの気持ちがもうぅ~~ね~~泣けて泣けて


斉藤テナ&鳳テナ夫人

斉藤テナも2007年のSP以来2回目。当時は駒田テナみたいな軽妙なテナが好みだったので、歌……というかほぼセリフ状態…か?語り口調と自由な節の取り方に慣れていなくてイマイチ感があったんだけど、他にどす黒いタイプのテナを何人か観てきて感覚の幅が広がった 斉藤テナみたいなタイプもありかな~と思うようになりました……が、しか~し!テナの登場シーンではリズム感のある力強いor楽しいナンバーが多いので、やっぱりもう少し「歌って」もらわないことには ただ、存在感は凄いですね~~いるだけで黒い&悪い空気を感じられたので。鳳テナ夫人、、、某劇場のロビーでお見かけしてカッコイイ女性だな~と 舞台を観たのは実は初めてでした。半端なく怖かったよぉ~~ 逆らったら優しくしてもらえないどころか……キャー 絶対に預けられたくないです。これまた斉藤テナ同様もう少し歌ってもらえると良かったな~~鳳さん演じるテナ夫人はテナのことを尊重しつつ手のひらで自由にさせている感じ 「Master of the House」では厨房でのやり取りでもテナに対してそこまで皮肉めいた態度じゃなくて楽しそうに(爆!)悪巧みに参加している表情だったので。


岡アンジョ:

じい的アンジョな条件の1つに「One Day More」の「One more day before the storm~♪」と登場した瞬間に光り輝く衝撃を感じさせてくれるか否かというのがあるのですが、岡さんの嫌味の全くない華やかな存在感にピッタリ 心震えました~~!!! 安心して受け入れられるカリスマ性があるんですよね~~少々(笑)大人な感じがあって、しかも革命を成功させちゃいそうな感じがあるので突っ込まずにはいられないんだけど ABCカフェでふざけ合う学生たちに対して呆れたり苛立っていたりする感情はありつつも、どことなく包み込んで見守るようなオーラがあって、危うさを孕んだカリスマリーダーというよりは安心して身を預けられるリーダーという色彩が強かったような。。。なので、バリケードでのバルジャンとの関わりを色濃く感じましたね~~バルジャンの深い思いを誰よりも一番理解しているんじゃないかと その代わりグランは相手にしていない感じ(苦笑)今回はじいが苦手な方のキャストだったせいもあるので勝手にそう感じていたのかもしれませんが、最後にバリケードに駆け上がっていくところなんて思いっきり……無視…か でもね~~やっぱり伝説となるだけのことはあります。特にラマルク将軍の死を聞いた後の歌は圧巻!一見するとほんのちょっとの仕草や雰囲気の違いにしか見えないんだけど歌をベースにしたあそこまでの表現力と空気感は素晴らしかったです


林司教:

やられた…… 司教様というよりは無条件で「神父様」という呼称で呼びかけてしまいたくなるような存在感!強靭な精神力を持った神に仕える人間というのかな~~特に今井バルが荒くれた黒々しさ満載の悪っぷりだったので、それを矯正させるならこのくらいの強さと厳しさがないと 圧倒されるような大きな大きな空気に神の愛を感じたような……有無を言わせず引きずり込まれて涙涙でした


小宮ガブ:

特に選んだわけではないのですが前2回の公演が両方とも子供店長(苦笑)それはそれであり と思って気にすることはなかったのですが、やっぱり“普通サイズ”のガブを観てしまうと、やっぱり必要な大きさってあるものね~~と 何よりも声量があるので安定した存在感がありました。最期のシーンも悪目立ちすることなく自然な演技に見えたので。
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