「中国軍技術者、米最新鋭機残骸を調査…パキスタン」(2011年8月15日18時45分 読売新聞)
>英フィナンシャル・タイムズ紙は15日、米特殊作戦チームが今年5月、国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディンのパキスタン国内の隠れ家急襲の際に使用し、故障のため現場に遺棄した最新鋭ステルスヘリを中国軍技術者が調査していると報じた。
>パキスタン軍統合情報部(ISI)が中国からの調査要請を認めた
>同紙によると、中国技術者はヘリの残骸を調査したほか、レーダー波を吸収する機能があると見られるヘリの外板の一部を持ち帰ったという。
パキスタンと中国と言えば最近急接近のニュースがあったばかり。
「パキスタン 中国と関係強化へ」(8月14日 20時33分 NHKニュース)
>パキスタンのギラニ首相は、独立記念日の14日、演説し、「中国との関係こそがパキスタンの外交政策の柱だ」と述べ、オサマ・ビンラディン容疑者殺害後、アメリカとの関係が悪化するなか、中国との関係を一段と強化する姿勢を鮮明にしました。
>「中国との関係こそが重要な柱だ。両国の関係はヒマラヤ山脈より高く、海より深い」
>「パキスタンは核兵器を保有した最初のイスラム国家だ。核のため、パキスタンの国防は揺るがない」
これはどう見ても大変なニュースである。
まず第一に中国軍が最新鋭ステルス技術を持ち帰ることは、中国の軍事力の強化という形で直接的に日本の国益を損ねる。連中がステルスヘリで尖閣・沖縄を急襲したらどうする?中国は不透明に軍事力を伸張しているが、何処が仮想敵国なのか。第一に台湾だろうが、次は日本だ。パキスタンは余計な事をしてくれた。
第二に核拡散の危険性だ。中国へ技術提供は核技術協力の見返りと考えられる。これに北朝鮮を加え、この核技術横流しトライアングルは何をするか分らない(パキスタンの核は北朝鮮と中国の協力によるらしい)。パキスタンの核が直接日本の国益に関係するとは考えにくいが、軍事政策上注視すべき事態であることは間違いない。
パキスタンとアメリカの関係について言えば、アメリカがビンラディン殺害を試みるのは当然だろう。何せ、9.11テロ以来、最大の敵だったのだから。論点はパキスタンに通告するなり協力を求めるなりすべきかということだが、パキスタン国内にビンラディンが居たのでは、パキスタンを信用しろという方が難しい。元々、パキスタン(ISI)はアルカイダやタリバンとの関係を疑われてきたのだから尚更だ。パキスタンにはアフガンの主要民族パシュトゥン人が住んでおり、軍部にパシュトゥン人は多いらしい。これが何を意味するかだ。
パキスタンがこうしてアメリカを露骨に挑発できる理由は、第一にアフガンでの事態の収束のためアメリカはパキスタンを必要としているとの計算、第二にアメリカの敵国イランの隣国の友好国だから無下に出来ないとの計算だろう。
>英フィナンシャル・タイムズ紙は15日、米特殊作戦チームが今年5月、国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディンのパキスタン国内の隠れ家急襲の際に使用し、故障のため現場に遺棄した最新鋭ステルスヘリを中国軍技術者が調査していると報じた。
>パキスタン軍統合情報部(ISI)が中国からの調査要請を認めた
>同紙によると、中国技術者はヘリの残骸を調査したほか、レーダー波を吸収する機能があると見られるヘリの外板の一部を持ち帰ったという。
パキスタンと中国と言えば最近急接近のニュースがあったばかり。
「パキスタン 中国と関係強化へ」(8月14日 20時33分 NHKニュース)
>パキスタンのギラニ首相は、独立記念日の14日、演説し、「中国との関係こそがパキスタンの外交政策の柱だ」と述べ、オサマ・ビンラディン容疑者殺害後、アメリカとの関係が悪化するなか、中国との関係を一段と強化する姿勢を鮮明にしました。
>「中国との関係こそが重要な柱だ。両国の関係はヒマラヤ山脈より高く、海より深い」
>「パキスタンは核兵器を保有した最初のイスラム国家だ。核のため、パキスタンの国防は揺るがない」
これはどう見ても大変なニュースである。
まず第一に中国軍が最新鋭ステルス技術を持ち帰ることは、中国の軍事力の強化という形で直接的に日本の国益を損ねる。連中がステルスヘリで尖閣・沖縄を急襲したらどうする?中国は不透明に軍事力を伸張しているが、何処が仮想敵国なのか。第一に台湾だろうが、次は日本だ。パキスタンは余計な事をしてくれた。
第二に核拡散の危険性だ。中国へ技術提供は核技術協力の見返りと考えられる。これに北朝鮮を加え、この核技術横流しトライアングルは何をするか分らない(パキスタンの核は北朝鮮と中国の協力によるらしい)。パキスタンの核が直接日本の国益に関係するとは考えにくいが、軍事政策上注視すべき事態であることは間違いない。
パキスタンとアメリカの関係について言えば、アメリカがビンラディン殺害を試みるのは当然だろう。何せ、9.11テロ以来、最大の敵だったのだから。論点はパキスタンに通告するなり協力を求めるなりすべきかということだが、パキスタン国内にビンラディンが居たのでは、パキスタンを信用しろという方が難しい。元々、パキスタン(ISI)はアルカイダやタリバンとの関係を疑われてきたのだから尚更だ。パキスタンにはアフガンの主要民族パシュトゥン人が住んでおり、軍部にパシュトゥン人は多いらしい。これが何を意味するかだ。
パキスタンがこうしてアメリカを露骨に挑発できる理由は、第一にアフガンでの事態の収束のためアメリカはパキスタンを必要としているとの計算、第二にアメリカの敵国イランの隣国の友好国だから無下に出来ないとの計算だろう。