三電計装株式会社の社長日記

無線通信分野での事業を通して四国を元気にしたいと思っております。

酒屋の話

2008-05-20 10:34:23 | Weblog
テレビ東京のカンブリア宮殿を見ました。
カンブリア宮殿とは、作家の村上龍氏が飛躍している会社の社長にその秘訣や社長の生い立ち、これから目指すものなど質問していき、それと日本の現状を照らし合わせたり結構勉強になる内容です。
昨日は、長谷川酒店の社長がゲストでした。
途中から見たので最初は良く分かりませんが、酒の需要は1970年代をピークに現在ではその半分にも満たない消費に落ち込み焼酎にも抜かれました。
その社長も酒屋ということで、酒の需要が落ち込み、スーパーなど大型量販店で酒類を販売できるようになり酒屋の経営が厳しくなってきていたと思います。
そこで、社長は全国の名も知れない酒造元を訪れてはどんな酒なのか調査し隠れた名酒を全国から集め酒店にして飛躍的に伸びている会社です。
お金も無い時代に全国の酒造元めぐりを行っていたため帰りの列車賃にも困った時期があったとか。
今や業界でも有名人になり、倒産しかかった酒屋や酒造元を再生させたり、あり得なかった酒造元同士を繋げて共に切磋琢磨させたり、大手酒造メーカーから相談を受けたり、海外への販路を探ったりとまさに日本酒の神様になろうとしている方ですし、自分の持っている知識を惜しみなく教えるという心意気には感動しました。

そんな社長が危惧していることは、日本人の日本酒の消費料が落ち続けているということ。
日本酒は日本人の文化であり、無味無臭の米から香り豊かな日本酒ができるというすばらしさを伝えていきたいとおっしゃってました。
海外への販路というのも、たとえばフランス人がフランス料理にはワインも良いけど日本酒も合うとなってブームが起こればそれが日本に逆輸入されます。それを狙っているとのこと。

これを見て思ったというかちょっと似ているのは当社が扱っている無線業界です。
日本酒の需要が落ち込んできた原因としては、敗戦後資源がない中で日本酒に他のものを混ぜても日本酒と認めてしまったためまずい酒が流通したのと、昭和30年代ウィスキーブームや冷蔵庫の普及からビールの需要が飛躍的に伸びた、1980年代のボジョレヌーボのワインブーム、近年では焼酎ブームとありました。
無線の世界では、1990年代から携帯電話が急速に普及してそれまで無線を活用していたユーザー(運送業・酒屋の配達・土建業など)が携帯電話に一斉に切り替えてしまった時期があり当社も解約の嵐という時代もありました。

それに合わせ業界全体も落ち込んでいます。

そんな中、MCAという無線システムがデジタル化され、従来のアナログでできなかった全国通信や動態管理が容易にできるようになりました。
そのデジタルMCAに無線の復活に望みをかけ鋭意販売した結果、2年前に中国・四国地区で当社が販売実績No,1となりました。
お客様は無線を見捨てたのではなく携帯電話と比べても無線の優れた点を理解されていなかったということで当社が説明しきれてなかったということが分かりました。
ようは、
「うまい酒なら飲みたい」=「無線で業務効率が上がるのであれば導入する」
のと一緒ではないでしょうか?
こじ付けかもしれませんが、同じことだと思います。

長谷川酒店の社長は、業界全体を元気にするために酒造元同士をつなげたりしています。
それに似たような動きをした事があります。
当社はM電機の代理店ですが私のような二代目の会はありません。
そこで、P社の代理店では二代目の会はあるということで、是非参加させてほしいと、とある方経由でお願いしたことがあります。
しかしながら、その会では会員全員が成長するために販売戦略等他社が聞いてもらったら困る内容もありそれがネックになると断られました。

無線は現在、有限資源である周波数の更なる有効利用を目指してデジタル化を進めあらたな用途での無線の活用を官民上げて検討しています。
無線は無くなるどころか再浮上するのです。

そのためにも、メーカー関係なく一致団結すべきだとこの放送を通して更に思いました。

コメント
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