ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

20歳代から長生き作戦続行中

2024-06-09 06:30:38 | エッセー
 夫は69歳で緊急搬送7回、大学病院に入院し、精密検査を受けて
「狭心症」と病名がついた。50歳から「原因不明の本態性高血圧症」
と長年治療を受けていた。その後何度かのカテーテル治療を受けて
ステントが確か4・5個は入っているはずだ。
薬の量は大分多くなり、さらに79歳で「認知症」になり、薬はまた増えた。
 私は素人なりにいろいろ勉強し、少しでも薬の副作用を少なくするため
サプリメントや、食生活により気をつけるようにしていた。
今年の初めに「もうこれからは絶対に入院させず、最後まで家で介護をする」と決意したのは、わずか3日で認知症は進み、体力は落ちたからだ。


また、精神状態を安定させるために、心理カウンセラーとしての知識を
すべて応用して介護をしているが、ことにこの5年間は、比較的感受性の
強い夫の「感性」を刺激するように心がけている。
 夫は記憶はまつたく出来ず、季節、日にち、自分の年齢も分からない。
思考力も衰えたが、決して支離滅裂なことを言う訳ではなく、相変わらず
「穏やかで、自分のことは大体できる」優等生だ。
来月は92歳を迎えるが、男性の平均寿命を10年超えた夫を、何とか
「幸せを感じている状態」で長生きして欲しいと思っている。

 最近食べる量は減り、体力はかなり衰えた。もしも私がふつうに接して
いたら、病気の状態から考えても、とうにあの世へ旅立っていたと思う。
 思い出せば、夏負けのひどい夫の体質改善を、いろいろ工夫し3・4年
かけてできたのは、夫はまだ29歳の頃で、あんな嬉しかったことは忘れない。考えたら、その頃から長生き作戦は続行中で、(私はなんて工夫上手な
努力家なのだろう)と、改めて自画自賛した。


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