お天気も良いし急に思いついて「祥月命日にもお彼岸にも行かなかった
から、森厳寺へお参りに行かない?」と、夫を誘った。
森巌寺は下北沢にある菩提寺で、渋谷行のバスを降りて徒歩10分ほど
下北沢駅から行くと15分位の距離だ。最近はバスを利用することが多い。
バスを降りて遊歩道に入ったら「苦しいどこか座りたい」と言ったので
ベンチでしばらく休んでから歩きだしたら、また同じことを言ったが座る
ところがない。よそのお宅の玄関わきに大きな石があり、そこに座らせ
ていただいた。
※森厳寺は「世田谷名木100選」選ばれた大イチョウがあり、幹の太さは
716メートル、世田谷区で二番目に太い木だ。今とても美しく見学者
も大変多い。
お寺はもう目の前だ「俺ここで待ってる」と言ったので、「もうすぐだ
からがんばって歩いて」と言うと、何とか立ち上がりお寺に着いた。.
すると「俺ここで待ってる」とまた言ったので、きっと苦しいのだろうと夫をそこに待たせ、一人で墓地に行きお参りした。
しばらく前まで下北沢と、実家の高輪白金、実母のお墓四谷3丁目を
お彼岸には一度でお参りしたのに・・・最近買い物に行ってもそんなこと
があり、素人考えでは多分また「冠動脈が狭窄したのでは」と思った。
主治医に「長年お世話になっている東邦医療センターに紹介」をお願い
したら、「もう高齢だから検査自体もリスクが大きいし、もしかしたら
病院でも断られる可能性もある」と言われた。
3年前は変調を感じ診察に行ったら、検査は2週間後と言われ、私は先生
に訴えた。その時はまだ体力があったのだろう、即入院しカテーテル手術
を受け二日間で退院し、また元気になったのに。
夫はいろいろな病気がありながら、男性の平均寿命より満10年長生きし
ているが、見た目は元気そうだが、やはり末期高齢者に違いない。
(もうそう長く一緒には暮らせないのだ)と思うと悲しくなる。
でも、そう長くはない命をより「幸せな状態で過ごさせたい」と
心を引き締め覚悟した昨日だった。