昨夜NHKスペシャル「認知症1300万人」を見たが、2025年には
現在の状態から予想して、9人に1人が認知症になるようで大変な社会問題だ。
増え続ける認知症が加害者にならないため、また一人暮らしの認知症の人を
社会全体でどう支えるべきかがテーマだった。
寿命が延びると喜んでばかりいられない現実が、社会全体を襲うが、高齢者も
「子ども達や社会に迷惑をかけないためにも、いろいろと努力すべき」だと思う。
唯何となくのんびり生きているのと、それなりの心がけで生きている人とは
たとえ認知症になっても、必ず程度の差はあるはず。
夫は認知症になってから7年を過ぎたが、相変わらず「認知症優等生」で
主治医や、ケアマネ、友人知人達にも驚かれるほど、一見認知症とは見えない
ようだ。それには毎日の生活の中で、夫の精神状態を苛立たせないようにして
いるだけではなく、彼には役割を与えて、それを必ず実行させるようにしている。
それは7年経過した現在でも、昼食の食器洗い、ゴミ出し、洗濯ものを干す
ことだ。私がごみを出す日を忘れても、自分一人で黙って出してくれたり、夕方
近くまで食器が洗ってない事に気づくと「キレイにしないと夕食の準備をできない
から」と、独り言を言いながら、一所懸命に洗ってくれる。
また洗濯中に私が留守にしても、家に帰るとキチンと洗濯は干してあるが、彼の
頭の中では、それは生活のルールとして、シッカリインプットされているようだ。
そのため現在でも認知症の進行はかなり抑制されていて、記憶こそだめだが、頭の
回転はかなり素早い。私の言葉に瞬時に上げ足を取りながら、「ああ言えばこう言う
こう言えばああ言う」と則言うので、私達は何時でも笑っている。
その場での判断力や、意思の表現も明快で、日常生活ではあまり不自由ない。
初めは声を出して新聞を読ませたり、テキストを使って勉強もしたが、それらは
長続きしなかった。今毎日一緒にやっているのは「脳脊髄液を流す方法」だが
これは頭を直接刺激するので、必ず認知症の進行を抑えると信じて行っている。
私達夫婦の趣味はソシアルダンスだったが、長年踊っていない夫にダンスを踊
らせれば良いのではと気づき、久し振りに踊ってみたが、膝が悪いので無理だった。
いずれにしても、現在の私はもっとも重要なのは「夫の認知症の進行を抑制する」
ことで、そのため、毎日いろいろと努力したり工夫したりしているが、チャンスが
あればそんな本も書いてみたいと思っている。