アンダンテ ~私の歩幅で~

季節のこと、音楽のこと、誕生日シリーズなど

基礎練習

2006年03月11日 | ピアノ全般
『フジ子・ヘミングの「魂のことば」』 (清流出版) の中に・・

初心者はピアノを弾くための指の練習なんかしないほうがいい。
曲の中には、とんでもなく難しい部分あるでしょ。
私はその曲の中で、指の練習をすることにしているの。
人生は、指の練習をしているには短すぎるし、
第一、意味がないもの。


という文章があります。

これは解釈が難しいナ、と、私は思いました。
一理はあると思いますが…。

何年も前のある日、私の先生が、
ポピュラーピアノの楽譜を私に手渡しながら、
「この部分が、良い指練習になるのよね」
と、おっしゃったことがあります。
ちょっと行き詰まっていた私に対して、
気分転換も兼ねて気軽にピアノを弾いてみましょう、
ということで、コピーしてくださった楽譜です。

ピアノの場合、
「曲の難所」イコール「一番の聴き所(聴かせ所)」
ということはよくあるので、
その曲を弾きこなすためには、
その難所をクリアしなければなりません。

その曲が弾きたいがために、
その難所だけを取り出して、
何回も何回も繰り返して
部分練習することがあるはずです。

また、特に子どもは、
単調な指練習があまり好きではないようです。
そのような人に練習させるために、時として、
指練習を兼ねるような曲を練習させてカバーしたり、
ということもあるようです。

それでも、やはり、
きちんとピアノが弾けるようになりたければ、
ハノンとツェルニー、それに、
バッハのインヴェンション(とシンフォニア)
は、欠かすことのできない必須アイテムのようです。

基礎は、ある程度ガッチリとしていないと、
どこかで苦労すると思いますし、
また、中途半端では、
ヘンなクセがついてしまうことも考えられます。

小さい頃から少しずつ基礎を積み上げてきたり、
また、あまり意識していなくても、
それなりに基礎が身についているような場合を除き、
ある程度の基礎練習は必要なのではないかと、
私は思ってしまいます。