また激務期間に突入したので間が空いてしまいましたが、やっと終わりました。
※しかし熱海終わってないのにまた月をまたぐ^^;
さて、元同僚との5月後半熱海旅行。
私は何度目かの熱海レトロ散策ですが、いつも伊東の母宅からの帰りだったのでゆっくり見て歩くのは初めて。
今回は、気になっていた糸川べりの旧特飲街・赤線の名残りを見る時間をたっぷりとりました。
それでなくとも、熱海駅から糸川近辺まで歩いて来る道中、レトロ建築好きなら思わず立ち止まってしまう物件ばかりです。
何度来ても廻り切れません。
古い建物が好きでレトロ散策をする方はご存じと思いますが、
熱海の中央町・糸川という河川の河口付近に広い範囲で赤線地帯があったそうです。
グーグルマップ上には「糸川旧特飲街」と現れます。
今はもちろん別の店舗や事務所等に使われているわけですが、
当時の造りのまま、これだけの建物が残っているのは全国でも珍しいと聞きました。
熱海の街は昭和二十五年の大火で街の大部分が焼失してしまいましたが、それでもカフェー建築として当時のまま残っています。
逆光ですみません。
現在は「スナック亜」という店として使われているカフェー建築です。
角にRの意匠、屋根近くの上部には波模様の縁取り?の装飾。
このレリーフは蔦かな?
「つたや」という屋号が残っています。
昭和32年熱海市住宅地図の熱海糸川赤線街を見ると、確かに「つたや」がありました。
当時は綺麗な二色使いの建物だったのかな・・
お隣の建物も屋号の名残が。
1階は改装されています。
その隣の不動産店。
キレイに塗り替えられてはいますが、明らかなカフェー建築。
現在は「スナック千夜」の、カフェー建築。
鷲や花の彫り物がすごい。華やかだった時代を垣間見た感じ。
いやしかしどれも素晴らしいー
昭和の財産!
こちらもおそらく。
この、建物の角をスパッと切ったような建築は、すべてそう思えてしまう。
その部分に大きく屋号が描いてあったんじゃないかと・・
ここも多分そう。
1階はキレイに改装されているけど、屋号があったっぽい角の面の部分とか、
不自然に窓が多いとか、窓の柵が可愛らしいとか、カフェー建築の要素がいっぱい。
極めつけは・・・
この豆タイル!
タイル装飾は赤線地帯、カフェー建築の特徴のひとつ。
違う通りだけどおそらくこちらも。
カフェー建築というよりもう遊郭建築といってもいい!
カフェー建築は元々遊郭が多いし。
豆タイルはカフェーっぽいけど、この出入口付近なんて元遊郭っぽい。
しかしこちら、残っているのはこの玄関?部分だけで、上はビルになっています。
でもここだけ残してくれてるだけ、往時をしのぶことが出来てありがたい。
1階が理容院と飲み屋さんのこちらも明らかに赤線カフェー建築!
この豆タイル使いと配色が素晴らしい。
こちらの建物も、玄関の上には唐破風でもあったんじゃないかと思えるような、何かを取り払った痕が。
格子窓もあるし元遊郭の雰囲気。
そして・・
特飲街のはずれに一際異彩を放つ看板建築!
半円を描いた窓やアシンメトリーな造り。
こ・これは!絶対そうでしょう。
右端の窓がないことと、左端の窓がやたら大きいのが気になります・・
上部には屋号とか紋章とかあったのかな・・
丸い紋章、6文字の屋号がうかがえます。
他にも建て替えられたり塗り替えられたりしていても、赤線地帯ならではの特徴を残す建物が数多くありました。
一応「糸川べり」なんて呼び方がありましたが、糸川からちょっと離れていてもそれらしい特徴の建物はあるし
広範囲でレトロ建築を楽しむことが出来ます。
しかし一番有名だった「千笑」という遊郭建築が解体され、更地になっていました。
おそらく以前の散策の際に目にはしているのですが、写真を撮っていなかったので残念。
次回で熱海純喫茶古い建物めぐりは終わりです。