「あほリズム」(889)(890)(891)

2022-02-24 03:43:59 | アフォリズム(箴言)ではありません

     「あほリズム」

 

      (889)

 

 領土に関して言えば、酷寒のロシアはかねてより南下進出を望

んでいたが、対するウクライナは世界有数の穀倉地帯で、その土

壌は「チェルノゼム」或は「土の皇帝」と呼ばれる肥沃な黒土で、

かつてウクライナを占領したナチス・ドイツは大型ダンプを投入

して「チェルノゼム」をドイツへ持ち去ったほどで、占領国が土

を奪ったなんて前代未聞なので記憶しているが、ウクライナはロ

シアの不毛の領土などいっさい望んでいない。つまり、ロシアに

とってはウクライナ侵攻は失うもののない得ることの大きい戦略

なのだ。

 

       (890)

 

 この戦略は、中国の台湾併合についても一考になる。つまり、

中国共産党は台湾へ侵攻しても台湾政府が中国の領土を取り返す

ことはないだろうと思っている。つまり、失うもののない得るこ

とが大きい併合だと思っている。しかし、かつて蒋介石率いる中

国国民党は「国共内戦」に敗れて台湾へ遁れるまでは中国全土を

支配していたのだ。その台湾政府が中国共産党が支配する中国全

土を捲土重来することがもはや起きるわけがないとは断言できな

い。

 

       (891)

 

 長い目で見れば「民主主義国家 対 独裁国家」の対立は、「エン

トロピーの法則」に従えば、水平化つまり民主化の方へ向かうに

違いない。