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【2013年1月20日】 京都コンサートホール
2003年の秋だから、今からかれこれ10年ほど前のことになるが、小泉和祐の『幻想』が素晴らしかったからよく覚えている。だから、たまたま見たポスターでコンサートホールにセンチュリー交響楽団が来て、小泉の指揮でグリーグの『ピアノ協奏曲』とベートーベンの『運命』をやると知って、チケットを衝動買いしてしまった。
たまに家で聴いている『グリーグ』は、マタチッチの指揮で『モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団』をバックにあのリヒテルが演奏しているものだから、力強さと共に“こころにくい”ほどの《間合い》と《タメ》を持った演奏が耳に残り、それと比べるとどうしても不満を-特に第一楽章は-感じてしまったが、第二楽章以降は『小川典子』の演奏も、どこからあのパワーが出て来るかと思うほど迫力があり、いい演奏だった。
『運命』は完璧だ。カラヤンもショルティーも問題ではない。(ちょっと、比較対象が古いか)
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それにしても、『センチュリー交響楽団』の演奏は“すばらしい”の一語に尽きる。一糸乱れぬ音の重なりと音色の素晴らしさ! これでこそプロ!
(こう云っては何だが、学生楽団の音に感じる違和感は、演奏前一応音合わせをするが、チューニングの甘さにある様な気がしてならない。)
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《衝動聴き》にしては満足の1日だった。外に出ると、北山通りの街路樹がきれいに映る。