[2007年11月18日] MOVIX京都
ドイツの映画は、フランス映画やイタリア映画ほど、映画館では頻繁にお目にかかれない。思いつくのは「ラン・ローラ・ラン」とごく最近観た「ヒトラー~最後の12日間」くらいだ。最近の監督名を挙げろと言われても思いつかない。
それと、ドイツに関連した映画は「ナチ」との関わり抜きには語れないことが多い。戦後の徹底的な歴史的過去の反省から、ドイツというと実直で律儀な国民性が思い浮かび、映画もその延長線上で考えてしまう。
この映画はというと、以前のドイツ映画という印象を越えていた。
過去の、まだ明らかにされないいきさつで刑務所に服役中の、手の着けられないほどあれた少女と、老ピアノ教師との出合いから物語が始まる。
少女にはピアノの才能があった。どういう過去があり、どうして刑務所に入っているか物語が進むうちに少しずつ明らかになる。「どうして?」という疑問が解き明かされていく過程は説得力があり見事だ。
最後のシーンは多少意外だったが、圧倒的だった。
口直しではないが、家に帰りもう一度、リヒテル版のシューマンの「ピアノ協奏曲」を聴く。映画の中では、あれでいいが、聴くにはこちらのほうが馴染む。
ピアノの世界が無限に広がるように、映画でも「ピアノ」、「ピアニスト」がタイトルに入ったものをよく目にする。
最近見たもののなかでも、「ピアニスト」、「海の上のピアニスト」はお気に入りの映画だ。「戦場のピアニスト」はもう一つ好きになれない。「私のちいさなピアニスト」はまだ見ていない。
ピアノほど表現力の豊かな楽器はないと思う。トランペットやバイオリンと違い鍵盤を叩けば誰にでも音は出せるのだが、いざ曲を奏でるとなると、もう別世界だ。簡単な曲でもいい、自由に音を操れることをどんなに夢見ることか。
心がゆさぶられたいい映画だった。
「4分間のピアニスト」
ドイツの映画は、フランス映画やイタリア映画ほど、映画館では頻繁にお目にかかれない。思いつくのは「ラン・ローラ・ラン」とごく最近観た「ヒトラー~最後の12日間」くらいだ。最近の監督名を挙げろと言われても思いつかない。
それと、ドイツに関連した映画は「ナチ」との関わり抜きには語れないことが多い。戦後の徹底的な歴史的過去の反省から、ドイツというと実直で律儀な国民性が思い浮かび、映画もその延長線上で考えてしまう。
この映画はというと、以前のドイツ映画という印象を越えていた。
過去の、まだ明らかにされないいきさつで刑務所に服役中の、手の着けられないほどあれた少女と、老ピアノ教師との出合いから物語が始まる。
少女にはピアノの才能があった。どういう過去があり、どうして刑務所に入っているか物語が進むうちに少しずつ明らかになる。「どうして?」という疑問が解き明かされていく過程は説得力があり見事だ。
最後のシーンは多少意外だったが、圧倒的だった。
口直しではないが、家に帰りもう一度、リヒテル版のシューマンの「ピアノ協奏曲」を聴く。映画の中では、あれでいいが、聴くにはこちらのほうが馴染む。
ピアノの世界が無限に広がるように、映画でも「ピアノ」、「ピアニスト」がタイトルに入ったものをよく目にする。
最近見たもののなかでも、「ピアニスト」、「海の上のピアニスト」はお気に入りの映画だ。「戦場のピアニスト」はもう一つ好きになれない。「私のちいさなピアニスト」はまだ見ていない。
ピアノほど表現力の豊かな楽器はないと思う。トランペットやバイオリンと違い鍵盤を叩けば誰にでも音は出せるのだが、いざ曲を奏でるとなると、もう別世界だ。簡単な曲でもいい、自由に音を操れることをどんなに夢見ることか。
心がゆさぶられたいい映画だった。
「4分間のピアニスト」