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最近上映されて良かった映画、以前見て心に残った映画、感銘をうけた本の自分流感想を。たまには旅行・山行記や愚痴も。

「暗殺・リトビネンコ事件」-ロシアの暗部をかいま見る

2008-06-14 23:00:08 | 最近見た映画
 【2008年5月 日】 京都みなみ会館

 1年半ほど前、一般にも報道された事件だから、記憶に残っている人もいるかもしれないが、ロシアの秘密組織のスパイが暗殺されたといった、《一般には関係ない世界の出来事》のように扱われたから、そのまま忘れ去られてしまうほうが多いと思う。
 でも映画の中だけの話でなく、実際に起きた事件であり、この映画はその背景をさぐっている。


 銃と暴力、無法が幅を効かすアメリカに行きたくないように、最近のロシアには行きたくない。

 モスクワの赤の広場やペテルブルグ、エルミタージュ美術館に行ってみたい気持ちはあるものの、個人的な観光には「行かない方がいい」以上に、
「やばい」国と思ったのは、エリツィンの後継者のプーチンが支配する最近のロシアを紹介する本を読んでからだった。


 ソ連が崩壊し、新しい経済体制、支配体制がそれに取って代わる混乱した社会では価値観が入り乱れ、マフィアみたいな組織の暗躍する温床が形成されやすい。
 しかも、プーチンはKGB(ソ連邦国家保安委員会)の出身で、エリツィンの弱みを握りその後継者に指名されたのだから、裏の組織まで支配するのは容易だったと想像できる。

 プーチンがその支持基盤をより強固にするために、チェチェン紛争を仕掛け、それを内部告発しようとしたリトビネンコが消された、と考えるのは状況やさまざまな証言から見て、当然と思える。

 そもそも、ポロニウムという特殊な物質は国家機密を握っているような一部の人しか扱えないはずだ。とっても個人の偶発的な事件とは思えない。

 今のロシアはソ連に劣らず不気味で恐ろしい国である。



  「暗殺・リトビネンコ事件」-公式サイト

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