【 2016年9月9日 】 京都シネマ
ブラジルのサンパウロで実際にあった話をもとにしているという。
サンパウロのスラム(ファベーラ)の子供たちは貧困の下で、希望が持てずに犯罪に走る者も多い。その中の最大のファベーラ・エリオポリスで、青少年に無料で音楽教育を行うNGO「バカレリ協会」が組織したのがエリオポリス交響楽団である。
いきなり映画を見ただけでは、そんなことは分からない。詳しい説明はともかく、どういう背景があって、この主人公が《その教育》に関わっていくのかを知らないと、唐突に思える。
【 オーディションに落ちて失意の 】
オーディションに落ちた《天才ヴァイオリニスト》のラエルチが、どうしてスラムの子供らにヴァイオリンを教えるようになったか理解不能になる。
その後もいろいろ事件が起こるのだが、なんかみんな不自然なのだ。バイクで暴走する少年が、いきなりバイオリンの《名手》になるのも、「ありえない」と思ってしまう。
【 街の騒乱 】
話の素材は感動的なものだったかもしれないが、1つ1つのエピソード、シーンに必然性がなく、それぞれの場面が自然に連がらないから説得力がなく、感動も生まれてこない。
【 マフィアのパーティーに 】
せっかくいい題材のストーリーがあるのだから、もう少し脚本を練ってもらいたかった。
『ストリート・オーケストラ』-公式サイト