中国の国有企業が開発した国産の中型ジェット旅客機「C919」が5日、初の試験飛行を行った。
米国製エンジンなどを除き、独自に開発した国産機との位置づけで、「航空技術の軍事転用も視野にある」(上海の外交団)と警戒する声も上がる。
同機は同日午後2時(日本時間同3時)に上海の浦東国際空港を離陸し、約1時間20分の試験飛行を行って同空港に着陸した。
同機は上海の「中国商用飛行機」が約2千億元(約3兆3千億円)をかけて開発した。座席数は最大で190。航続距離は5500キロで、中国の国内線や近距離の国際線に適している。
実用化まで数年かかる見込みだが、価格が55億円前後と、競合するボーイング737やエアバスA320よりも40%以上も安価なため、すでに国内からは計570機を受注している。
民間向けに実用化されれば、米ボーイングや欧州エアバスの中型機と競合し、航空需要の旺盛な中国市場を席巻しそうだ。
ただ、米国と欧州の航空当局から安全基準をクリアする「型式証明」を取得しなければ、海外の航空会社からの受注は難しい。←AFP報道など
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