トランプ大統領は、6月12日にシンガポールで予定されている歴史的な米朝首脳会談が、予定通りに実現しない「相当の可能性」があると、5月22日に述べた。
大統領はさらに、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長が5月初めに2度目の訪中をしてから態度が変わったと指摘。中国の習近平・国家主席は世界レベルのポーカーの名手だと言い、習氏の何かしらの働きかけが北朝鮮の態度硬化に影響しているのではないかとの見方を示した。→BBCなどの報道
そんな中、24日夜、トランプ大統領は北朝鮮に米朝首脳会談の中止を通告した書簡を公表。→こちらの報道など
ここまで来て、なぜ態度を硬化させたのだろうか? 経緯を見てみよう。
―2018年4月28日、南北首脳会談が、板門店で開催された。
―2018年6月12日にシンガポールで米朝首脳会談が決定→5月11日のBBCなどの報道
ー5月16日の南北会談の突然の中止→こちらなどの報道
ー北朝鮮は5月16日、米朝首脳会談を中止する意向を示した。→こちらの報道など
理由は、大統領補佐官ボルトンさんが、「北朝鮮はリビア方式でいく」と発言したこと。リビアのカダフィ大佐は03年、核開発を放棄した。それで、制裁もテロ支援国家指定も解除されたが、8年後に殺されている。
ーまた、北朝鮮の金桂寛(キムゲグァン)・外務省第1次官は5月16日午前、「一方的に核放棄だけを強要しようとすれば、来たる朝米首脳会談に応じるか再考するほかない」とする談話を発表→HUFFPOSTなど
ー北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が24日、リビアの前轍を踏み得るとしたペンス米副大統領の発言に反発→こちらなどの報道
米朝首脳会談中止の理由についてですが、トランプが言っているように、2回の訪中以降、北が態度を変えたのが、「習近平のせいだ」との中国の影のうわさもある。また、約束破りもあげられている。
ホワイトハウス高官はこういって言っている。1)いったん容認した米韓合同軍事訓練に反対した。2)南北閣僚級会談を一方的に中止した。3)米朝間の事前協議に応じなかった。4)核実験場の廃棄で約束した外部専門家の受け入れを認めなかった。→AFPなどの報道
背景には、北の嘘の歴史がある。→ 加盟国(特にアメリカ合衆国)とIAEAからの核兵器開発疑惑の指摘と査察要求に反発して、1993年3月12日に核拡散防止条約から脱退を表明し、翌1994年にIAEAからの脱退を表明したことで国連安保理が北朝鮮への制裁を検討する事態となった。その後、北朝鮮がNPTにとどまることで米朝が合意し、日米韓の署名によりKEDOが発足した。しかし北朝鮮が協定を履行しなかったためKEDOが重油供与を停止。北はウソをついて、核開発をつづけた。2003年、北朝鮮は、NPTを脱退。2005年2月、北朝鮮、「核保有宣言」。同年9月、北「すべての核兵器を廃棄する」宣言。2006年、2009年、2013年、2016年核実験
金正恩は、「お父さんのように上手にウソをつこう!」と考えているように見える。つまり、制裁を解除させ、経済支援をゲットし、核兵器は保有しつづける。
根本理由は相互不信ですね。
<追記1>
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩委員長が板門店(パンムンジョム)で電撃的に首脳会談を行った。文大統領と金委員長の2度目の南北首脳会談が板門店の北朝鮮側施設「統一閣」で26日午後3時から2時間ほど行われた。→ANNNewsなど
北朝鮮は米朝会談が中止となれば、大変と考え、急遽、韓国に助けを求めたか?
明日10時に、発表される。→期待しよう!!
<追記2>
やはり、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長はムン・ジェイン(文在寅)大統領に助けを求めたようですね。→NHKなどの報道
6月12日までに、キム・ジョンウンは中国も訪問するだろう。従い、この先、まだ予断を許さないね。
↑↑↑ ランキングに参加中。 クリックして応援お願いします!