ようやく読み終わった。
600ページを超える長編で、ちょっと時間がかかってしまった。
毎日が日曜日 (新潮文庫) | |
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新潮社 |
こんなタイトルだから、お気楽なエッセイ集かと思う人もいるだろうが、それは間違い。
バリバリの商社マンが主人公の小説で、仕事と家庭の両立がテーマになっている。
商社って、海外の商品、製品を輸入して売って儲けるものかと思ったら、そんな単純なものではないって、この小説を読んでよく分かった。
昭和51年に出版され、1年前の平成23年3月で58版。すごいベストセラーだ。
常盤新平さんの解説の中で、城山三郎さんの言葉が紹介されている。
「挫折のない男はつまらない、という。だが、考えてみれば、挫折のない人生というものはあり得ない。挫折を知らないということがひとつの挫折でもある。その意味では、世の成功者といわれている人たちにも、人生は公平に挫折や不幸を配分しているはずである」
こんなことを言う人だから、城山さんの小説には企業戦士に対する優しさがある。
お勧めです。