スポーツジムに行った。
運動してサウナに入り、汗をかいた。
サウナには既におやじが3人入っていて、みんな仲間のようだった。ごつい体。金色のじゃらじゃらした首輪をつけてるし、あまり近づきたくない。
しかしおやじ達はサウナ室の左右に分かれて両端に座っているもんだから、その間に座らざるを得ない。
そしておやじ達はでっかい声で話をするもんだから、うるさくてしょうがない。
俺の頭の上を会話が飛び交う。
必然的に全部耳に入る。
おやじA:「俺、震災の時に4号機にいたんだよ。」
俺:(え!もしかして大熊町か双葉町から避難して来た人? それにしても4号機にいたってすごい体験だな。)
おやじB:「前は税金が安かったけど、いわきは高いな。しかし、税金が安いのが良いってわけではなかったな。」
俺:(原発のおかげで税金が安かったんだろうか。)
おやじC:「俺達、いわきの人たちに謝んないといけないんでないの。迷惑かけてるよな。」
俺:(・・・)
おやじC:「避難している人たちは補助金をもらいすぎなんだよ。一杯貰えば良いってもんじゃねーよな。どれ、出るか」
おやじ達は順にサウナを出て行った
帰宅して飲んだ「空飛ぶ麒麟のビール」がいつもより旨かった。