いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「青春 18×2 君へと続く道」

2024年05月30日 | 映画

映画サイトの評判がいいし、福島県只見町や学生時代に過ごした長岡市が舞台になっているので観に行ってみました。

息子を誘おうと思いましたが、たぶん恋愛映画なので親父と二人で観るのは嫌だろうと思い、一人で行きました。

一人で行って良かったです。

十人ほどの観客でしたが、あちこちから嗚咽が漏れていました。

無理に泣かせるという感じではなかったのですが、私も顔がぐしゃぐしゃになりました。

話の展開は王道というか、それほど目新しいものではありませんが、シュー・グァンハンさんと清原果耶さんの演技が良すぎます。台湾と日本の映像もとてもきれいでした。

アジアで大ヒットしているらしいですが、この景色を見たら日本に来たくなる外国の方がまた増えるでしょうね。

私は40年ぶりぐらいになりますが、台湾にまた行ってみたくなりました。

この映画に出会えて良かった。

大人のラブストーリーとしては、私が観た中でも最高傑作です。

ブルーレイが出たら買ってしまうと思います。

パンフレット、欲しかったのですが売り切れでした。欲しいなぁ。

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「あの日のオルガン」

2024年05月18日 | 映画

戦時中の戸越保育園。

53人の子どもを疎開させようと、保母(当時の言い方)さんたちが頑張り、東京の空襲から子どもたちを守った実話に基づく映画です。

反対する親、受け入れ先の埼玉のお寺がぼろぼろ、村の人たちからも良く思われない、所長が赤紙で招集される、親元を離れたことにより子どもたちのおねしょが絶えないなど、さまざまな困難がありました。

そういう困難を乗り切り、戦争が終わります。終わったときに保母さんたちはほっとして笑顔になったのではなく、号泣したのでした。

戦争で何人もの親、保母が死に、人間の愚かさに改めて愕然としたのかもしれません。

印象に残ったのは子どもたちの無邪気な笑顔と、大原櫻子演ずる天真爛漫な若い保母さん。

大原さんは歌手でもあるので歌が上手、オルガンも上手でした。多才ですね、好きな女優の一人になりました。

佐久間由衣さんと自転車に二人乗りしながら「この道」を歌う、ハモリも最高でした

 

戸越は戦火で焼け野原になったんですね。

40年ほど前、戸越のすぐ近くに住んでいたのですが、その頃は下町のような雰囲気で、和やかでいい感じの街並みになっていました。

戸越銀座、久々に行ってみたくなりました。

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「オッペンハイマー」

2024年05月06日 | 映画

天才科学者、オッペンハイマーの栄光と没落の映画です。

第2次世界大戦中、ロバート・オッペンハイマーは、原爆開発プロジェクト(マンハッタン計画)のリーダーに任命されます。

トリニティ実験と呼ばれる実験に成功し、その後原爆は日本に投下され、それが戦争終結の決定的要因になりました。

オッペンハイマーは原爆の父と呼ばれ、アメリカ国民から英雄視されます。

しかし多くの日本人が死んだ現実を知り、大量破壊兵器を生み出したことに後悔の念を持ち始めます。

そして大量兵器を管理することの必要性を説き、さらなる威力をもった水爆の開発には反対するようになります。

水爆開発推進派は徐々にオッペンハイマーの存在が邪魔になり、失墜させようと企みます。

当時、盛んに行われていたのが共産主義の脅威を煽り、排除しようとする赤狩り。

オッペンハイマー自身は共産党員ではなかったものの、元々党員との接点が多かった(弟、妻、恋人が共産党員)ため、赤狩りの対象となり、聴聞会で問い詰められます。ソ連のスパイという嫌疑もかけられ、オッペンハイマーは英雄から悪役に転落してしまいます。

 

3時間超の今どきにしては長い映画でした。

そもそものストーリーは複雑ではないのですが、内容が盛りだくさんすぎて登場人物も多いため、少々分かりにくい所もありました。

またIMAX登場後、そのエフェクトをできるだけ利用したいのは分かりますが、音楽に頼りすぎ、効果音を出しすぎのような気もしました。

広島、長崎の悲惨な状況が描かれていないではないか、という批評も多く見受けられます。

これには李相日監督(「フラガール」、「悪人」などの監督)が映画のパンフレットで書いてあることが適当だと思いますので、引用します。

「原爆投下後、オッペンハイマーがフィルム映像を見るシーン。そこでは、広島、長崎での実際の被害の様子が映し出されることはなく、映画はあくまで彼の苦悩にフォーカスしていく。オッペンハイマーは映像から目を背け、頑なに見ようとしない。見ようとしないオッペンハイマーの姿は、ある意味、見ようとしなかったアメリカの姿であり、「その後」を見ようとしない世界を暗示しているようでもあった。日本映画はこの作品にカウンターパンチを打ち、同じように理性をもって戦争を描く必要があるのではないだろうか。その試練が突きつけられたと言えるかもしれない」

戦争被害が大きかった広島、長崎、沖縄、東京など、まだまだ日本は映画で描ききれてないように思います。

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