今日の福島民報に載ったので福島県人は見た方も多いと思うが、日曜論壇の玄侑宗久さんのコラムにこんなことが書いてあった。
玄侑さんは福島県三春町の和尚さんで芥川賞作家である。
全国の和尚さんに協力をお願いし、バッジ式線量計で放射線量を測定した。
各県2か所の測定なので、その平均が県の平均にはならないが、日本の中には比較的高い線量の地点があることが分かった。
福島第一原発の影響とは思えない所で線量が高い県がある(ホームページはこちら)。
特に熊本、大分、三重辺りは中国から飛来する黄砂の影響があるのではないか。
中国は1963年の「核実験禁止条約」を批准せず、1946~1996年までの約50年間で46回の核実験を行った。
しかも1980年までは地上や空中での実験で、放出した放射線物質はチェルノブイリの5,000,000倍になる。
これらの影響は福島第一原発より広範囲かつ長期に亘る。
福島県民は心配しすぎないでほしい。
という内容。そして最後にこういう文章で結んでいる。
「全国的にも決して高い線量と言えない会津地方にさえ風評被害が及ぶ現実・・・。福島と聞けばおびえるこの国の人々が、日本製品は買わないという彼の国の人と、大差なく見えて仕方がないのである」
俺もそう思う。
太平洋のマーシャル諸島近くでは、アメリカが1946年~1963年までの18年間に105回も核実験を行い、1954年には第5福竜丸が被爆して無線長が死亡した。ちなみにこのときゴジラが目を覚ましたのである。
フランスはなんと約200回の核実験を実施。その他にソ連(当時)、イギリス、インド、パキスタン、北朝鮮が核実験を行っている。その時の放射線はすごい。
この方によると、土壌中と空気中の放射線量が比例すると仮定すれば、現在の放射線量は1960年代の1000分の1から4000分の1に過ぎないらしい。
騒ぎすぎないこと。