いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「PERFECT DAYS」

2024年01月03日 | 映画

映画「PERFECT DAYS」を観ました。

役所広司演ずる平山は、押上のボロアパートで暮らしています。

毎朝近くの道路を掃く音で目が覚め、布団をたたみ、歯磨きをして髭を剃り、服を着替えて、掃除道具をたくさん積んだ車を缶コーヒーを飲みながら運転し、渋谷に向かいます。

公共トイレを掃除するのが平山の仕事です。

仕事から帰ると銭湯に行き、駅地下あたりの飲み屋で同じメニューで一杯飲る。

家に帰って本を読みながら寝落ちする。

毎日が同じように繰り返されます。

フィルムカメラで木漏れ日の写真を撮るのが趣味で、好きな音楽(これがルーリードだったり、パティ・スミスだったり、アニマルズだったりする)をカセットテープで聴くというアナログ人間。

クライマックスもなければ、オチもなく、何も起こらない映画です。平山はほとんど喋りません。ただ日常がゆっくりと流れていきます。

平山の生活は毎日同じようでちょっとずつ違う、木漏れ日の写真もみんな同じように見えてちょっとずつ違う。

少しの変化に喜怒哀楽を感じながら、あまり代わり映えしない日常を淡々と追うわけですが、これが実にいいのです。

幸せとは何か、豊かな人生とは何かを考えさせてくれます。

小津安二郎の影響を強く感じるいい映画でした。

コメント
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