日々改善

今日の問題を明日に残さない!問題解決を図って行く様をリアルに描写していきます。経営コンサルの視点で物事を見ていきます。

不向き

2007-12-12 | 経営改善
少し厳しい目のお話をしようと思います。

人には向き不向きというものがあります。
勉強で言えば文系は向いているが理系科目は不向きだとか
仕事で言えば営業は向いているが内勤は向いていないなど様々です。

この向き不向きは経営者にもいえます。
少なくとも連続で赤字決算を組むような経営者は
経営に向いているとはいえません。

許せる赤字決算の範囲は連続3期までです。
それ以上連続して赤字を出すようであれば経営には不向きと言わざるを得ません。

たまたま一期だけ赤字が出てしまうということは多々あります。
しかし、次の年度には最初の年度の赤字対策は行なわれてしかるべきです。
また、結果として2期目に黒字が出ないとしても3期目には黒字転換できる筈です。
それが出来ないとすると経営という飛行機のパイロットで有り続けることは不可能です。
飛行機は確実に墜落してしまいます。

こんな話をすると「俺の会社だ勝手にさせろ!」なんて言葉を吐きながら
不機嫌さを露わにさせる経営者がいますがこの言葉を吐いた瞬間
経営者としての資質まで疑われてしまいます。

会社には従業員がいます。
従業員には家族もいます。
そして取引先があります。
取引先にも従業員がいて家族がいます。
どんなに小さな会社でもその会社に関わる人は
10人や20人という単位ではなくなってしまうのです。
その影響まで考えられないようでは
会社を経営する者としてあまりにも思慮が無さ過ぎます。

経営には責任が付きものです。
その責任を果たせるよう努力をしたいものです。
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賞与残酷物語

2007-12-12 | 経営改善
蒼ざめた社長の顔を見ると私まで心が重くなってしまう時期
それが夏と冬のボーナスに時期です。

この10日に公務員にボーナスが支給されました。
平均ボーナス額は69万円ともいわれています。
こんなニュースを見ると溜息をついている従業員さんたちの姿が瞼に浮かんできます。

この時期、関与先へ訪問すると
「従業員は一生懸命に仕事をしてくれているだから
一万円でもボーナス(寸志?)を出したい!」
経営者からの悲壮感漂ってくる言葉が胸に突き刺さってきます。
一部上場企業を除きボーナスをまともに出せる企業など僅かしかないのに
さも隣の人が70万円近くのボーナスを貰っているかのような報道に
中小企業経営者は身も心も炎上してしまっています。

連続する赤字決算で、賞与どころか毎月の給与の支払いにさえ窮する社長の姿
それを側で見ている我々会計事務所の人間は心を掻き毟られます。

社長の気持ちも分かる
従業員の気持ちも分かる
社長は申し訳ないと思い恐る恐るボーナスを渡し
薄謝程度のボーナスなら要らないとまで嘯く従業員たち
その立場の違いに愕然とします。

寸志も貰えない企業が山ほどもあるのだから
たとえ一円でもボーナスが貰えたのなら
社長に「ありがとうございました」の一言くらい言ってあげて欲しいものです。

どんなに懸命に働いても黒字決算が出せない昨今
金融機関の融資姿勢も厳しくなり
たとえそれが賞与資金であるといっても資金を貸してはくれません。

肩を落とす経営者
自分の不甲斐なさを経営者に転嫁する従業員

会社の現状は何も社長一人が作っているのではありません。
物申さずに何の改善をしようともしない従業員にも十分にも赤字決算の責任はあるのです。
ボーナスが欲しいなら中小企業なぞに勤めてくれるなと言いたい経営者は五万といます。

これから年末に掛けて中小企業経営者たちの断末魔の叫びが鳴り響きます。
どうか心安らかに年末をお迎えいただけるようにお祈りいたしております。
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