みなさん、こんにちは。
脾腫は大切な所見です。
エコーやCTが無くても脾腫をみつけることができれば、診療に役立ちます。
たとえば、溶連菌性咽頭炎と伝染性単核球症の鑑別に役立ちます。
伝染性単核球症にアミノペニシリン系抗生物質を投与すると発疹をきたすことがありますね。
■打 診
キャステルの方法:
患者を仰臥位にし深吸気させ、前腋窩線の最も低い肋間にて打診を行う。
濁音であれば脾腫の可能性あり。
トラウベの三角:
第六肋骨、前腋窩線、左肋骨弓で囲むスペース。
全体的に濁音であれば脾腫の可能性あり。
ニクソンの方法:
患者を右側臥位にし、左肋骨弓から肋骨に対して垂直方向に打診を行う。
濁音レベルが8cm以内にあれば脾腫。
■触 診
片手法:
患者を仰臥位にし、右手で脾臓の下内側縁を触診する。
両手法:
患者をやや右側臥位にし、左手で側腹部をささえながら、右手で脾臓の下内側縁を触診する。
ミドルトンの方法:
患者を仰臥位にし、患者の両手こぶしを背中に回してもらう。
患者の左側に立ち、左肋骨下縁に両手の指を巻き付けて、患者に深吸気をしてもらう。
病歴より脾腫がある可能性が高い場合には、上記の身体所見で陰性であっても完全には否定できないので、適応に応じて超音波検査を考慮しましょう。
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