散歩気分で生きる毎日に一日1本、一行詩!by ミナミヒロユキ
一行詩(うた)メモ日記
夢の神様
昨日の余韻 雨粒に弾かれ二度寝を決め込む
11月17日(土)
雨の音で目が覚める。酒の余韻、歌の余韻、会話の余韻、夢の余韻、約束の余韻、いろんな余韻がアタマの中を飛び回り、心の奥へと向かい新しい扉を開けと迫ってくる。
雨の音はしだいに強くなり、今日はもうこのまま隔離されて過ごしますかとささやきはじめる。それもいいかもしれないと、二度寝を決め込む。そうだ、土曜日だけ開いているカフェへ行かないと……つぶやきながら、着信メールを知らせるいくつもの点滅を遠くに感じながら、眠りへと落ちていく。
夢を見た。求める力と求められる力がカタチになって綱引きをしていた。審判は、オレだ。間抜けな顔をして大きなハタをもっていた。かけ声はなく、無言で綱を引き合う。結局、求める力の腰は砕け、「徒労だ」とつぶやいて試合を放棄してしまった。いつのまにか大きなハタには「放棄」という言葉が書き込まれていたが、「放棄」という言葉はハタから剥がれ空へと舞い上がり、朝帰りのお月様とすれ違って消えていった。「ただそれだけのはなしさ」と、審判役を務めるオレは、彼女の手を強く握りしめながら言った。
10時、夢に起こされて二度寝から目覚める。なんだかだるいけれど、気分は悪くない。「求めるな、追いかけるな、でしゃばるな」という夢か? ま、それも悪くはない。しばらくは、流されるまま、流れるまま、受け身精神でいけということだな。はい、夢の神様。きちんと返事をして一日をスタート。
『頼むから静かにしてくれⅠ/レイモンド・カーヴァー』読了。
畑がほしい
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