僕と猫のブルーズ

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山形帰省と荒木経惟「センチメンタルな旅 1971-2017-」

2017年08月16日 | Art・本・映画
先週末は嫁@パンダの実家山形に帰省。
東京より遥かに涼しくて過ごしやすい。
お墓参り以外はちょっとお散歩した程度。殆どお出かけもせずノンビリ過ごしました。
東北の空・・雲が覆いかぶさるようだったり、抜けるような空だったり。
こういう空は東京じゃ中々お目に掛かれない。年末にまた来ます。


日曜日の夕方、東京に戻る。ヨモちゃんは泣き叫ぶかと思いきや意外と落ち着いてる。
いつまでも赤ちゃんじゃない。もう立派な大人だもんね・・・と思ったら
暫くしたら、嫁@パンダに甘えまくり。やっぱり赤ちゃんでしたね(T▽T)


月・火はボクは夏休み。ただし生憎の雨。
家でジッとしてるのも勿体ないので昨日は恵比寿に荒木経惟~アラーキーの写真展を見に行った。
会場は東京都写真美術館。改装してから行くのは初めて。

愛妻陽子さんをテーマにした展覧会。過去発表した写真を再構成した内容。
新婚旅行、2人の日常生活、愛猫チロ、東京の様々な情景をカメラは鮮やかに映し出す。
陽子さんが最初蓮っ葉な感じがしたのが、どんどん穏やかな表情になっていく。
そして・・・陽子さんの死。
臨終から陽子さんの骸が運ばれる様、葬式、宴会、棺の中の陽子さん。
亡くなってから送るまでの過程をすべて「写真」に焼きつける。
それは荒木さんの愛情表現なのか?それとも、写真家としての業なのか?

展覧会の後半。空の映像を延々流すコーナーがあった。
他のお客さんは飽きたのか中座したが、オレは・・・動けなかった。
ひたすら続く・・・空・・・空・・・・空。
荒木さんは陽子さんの死後、ひたすら空を撮っていたと語っていた。
空以外の物は「撮れなかった」と。    喪失の後の空。
画面には明るく眩い空と暮れ逝く空が繰り返し映ってた。
1日のはじまりと1日のおわり。それはあたかも誕生と死を暗示してるかのよう。

最後の最後はチロのスナップショット。可愛らしい。
行ってよかった。



帰宅して「チロ愛死」を読んだ。愛猫チロの最期を映しとった写真集。
衰弱したチロの姿。死の瞬間(とき)。焼かれて残った骨。骨壺。
荒木さんはどれも写真に焼き残す。丸で弔辞を送るか・・・の様に。
そして・・その後は空。ずっと続く空、空、空。息が詰まりそうだ。


ヨモちゃん・・・写真家って・・ゲイジュツ家ってスゲェな。凄すぎる・・・。
荒木さんのもう1つの展覧会「写狂老人A」も絶対行こう。



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