基地開放に行ってきました。以前から一度乗船したいと思っていた「ゆら」に今回やっと乗船できました。「ゆら」はLSMに相当する小型輸送艦で、昭和54年度に2隻計画されました。
沿岸や離島への物資輸送を主務としており、車両及び兵員70名を搭載可能ですが、戦車の搭載は考慮されていません。
「ようこそ海自最小艦「ゆら」へ」、隊員の方々に非常に親切にもてなして頂きました。ゆらは、艦首を直接海岸などに接岸し、バウドア・バウランプ(渡り橋)を装備しビーチングして、人員、貨物、車両などを積み下ろしします。
前方見通しを確保するため艦橋構造物は3層と高く、重心降下のため艦橋構造物や上構などの鋼板は板厚を極力おさえてあります。
両舷のクレーンの吊上げ能力は1.5トンです。
基準排水量590トンは、海上自衛隊における艦の中では最小のものであり、これより小さいものは艇となります。沿岸僻地地帯や離島に対する人員・物資を輸送するためのものであり、500t前後の規模の輸送艦は、海上自衛隊として本型が初めてです。
物資の揚陸方法は、海岸に擱座し、艦首のバウドアを開き、ランプを下ろして行います。このビーチングのために、艦底は平底となっており、離礁にも利用するために碇が艦尾にありました。
バウドアは2枚式で、油圧によって開閉する。艦の前部が開放式の積載スペースとなっており、そこに車両・物資を搭載します。
艦の後部に艦橋があり、兵員居住区と機関部もある。武装は20mm機関砲を艦橋頂部に1基備えている。
海上自衛隊では、本型の後、設計を簡易化した輸送艇1号型建造しています。輸送艇1号型建造は横須賀に係留されているとのこと。エア・クッション型揚陸艇(上陸用舟艇)。Landing Craft Air Cushionの頭文字からLCAC(エルキャック)の登場で「ゆら」と「輸送艇1号型」は除籍、廃艦予定でいtが今回の3・11震災の影響で寿命が延びたと説明されていました。
百葉箱が目に付いたので質問したところ「どの艦艇にもありますよ」と言って中を開けて頂きました。
基準排水量:590t/満載排水量710t
主要寸法:全長58.0m×幅9.5m×深さ5.0m×喫水1.7m
エンジン:ディーゼル2基2軸 出力:3000PS
速力:約12kt
船型:平底箱型
乗員:約30名
主要装備:20mm多銃身機関砲×1基
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