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基地公開で掃海隊群第1掃海隊の「いずしま」に乗船してきました。1991年ペルシャ湾での掃海作業の教訓をいかして設計された掃海艇です。「ゆら」を横切ってからの乗船でした。ここの隊員も親切な対応でした、「嫌磁のため木造で窓枠なども真鍮、エンジンもアルミですが機密でお見せできません…」と
従来の掃海艇が係雑、音響、磁気掃海具及び処分具を備え、音響、磁気掃海具の電力需要を賄うため掃海発電機を備えているのに対し、本型は感応機雷の掃討は処分具のみで行い、水中放射雑音源の一つである掃海発電機を廃止し、主発電機を船体内の機械室から大型化した長船首楼内の上甲板に配するなど、水中放射雑音の低減に努めています。
船体は磁気機雷への影響を考慮して木製構造になっていて、エンジンや機器類はアルミ合金等を使用しています。
機雷処分具の格納庫などを船首楼後端に設けた結果、船首楼はかなり後方まで伸び、掃海作業甲板の面積は極めて狭くなっています。また艦橋からの後方視界確保のため、煙突は2本並列方式を採用しています。
艇の位置をキープするための可変ピッチプロペラや、艇のサイドにバウ・スラスターとプロペラ水流を横方向に向けられるシリング舵を備えるほか、機雷掃討時の静粛性向上のため出力180馬力(130キロワット)の電動モーターも装備しています。
イギリス海軍のサンダウン級掃海艇を参考として建造された木造掃海艇です。うわじま型掃海艇までの従来の機雷戦装備から、NATO諸国の装備(機雷探知機(TYPE2093)、英GECマルコーニ社製情報処理装置(NAUTIS-M)ししじま及びくろしまはNAUTIS-M-1、機雷処分具(PAP-104Mark5)の3点セット)を導入したものに変更し、より近代的な機雷戦(掃海、掃討)に対応しています。
感応掃海具としては、オーストラリア製のDYAD(ダイヤード/磁気)とPNM(音響)を採用した。これらは固有装備ではなく母艦または基地より曳航する形となっています。
なお、掃海目的を兼ねた固定武装として、20mm機関砲を前甲板に装備しています。
この他にも、水中放射雑音の低減の為、発電機を上甲板に装備し、機雷掃討の際には電気推進への切換えを行えるようになっています。
GPSと連動した自動船位保持装置も本級より新たに導入されました。
煙突は、艦橋からの後方視界向上を意図し、掃海艇では初めて2本並列配置となったが、運用の結果、艦橋左右後方の視界を妨げることから続くひらしま型掃海艇では再び1本に改められています。
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また、隊員の体格向上に伴い、天井の高さが今までの掃海艇比べて高く設計されており居住性は向上しています。
機雷掃討の際の運動性能向上、ホーバリング性能向上のため、バウ・スラスター、シリング舵を採用し、これと連動する自動操艦装置の装備などで、運用性の向上が図られています。
隊員の会話で「このフネは木造の為、家にいるようで落ち着きます。他の金属のフネより心身にいいですヨ」との話が耳に残りました。この後「ちはや」で「潜水艦乗りは空気が悪いので早死…」と対称的な会話があったからでしょうか。
●基準排水量:510t/満載排水量:590t
●主要寸法:全長54.0m×幅9.4m×深さ4.2m×喫水2.5m
●エンジン:ディーゼル2基2軸 出力:1800PS
●速力:約14kt
●船型:船首楼型
●乗員:約45名
●主要装備:20mm多銃身機関砲×1 掃海・処分具一式
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