岡山気動車区に在籍していたキハ58 563+キハ28 2329が津山市の旧津山蒸気機関車庫(扇形車庫)で保存されています。
キハ58系気動車は、日本国有鉄道(旧・国鉄)が1961年に開発した急行形気動車(ディーゼル動車)です。1969年まで大量に増備され、1960年代から1980年代にかけて幹線・ローカル線を問わず、日本全国で急行列車を中心に投入されました。
「キハ58系」という表現は、同一の設計思想により製造された気動車を便宜的に総称したもので、制式のものではありません。具体的には、キロ28形・キロ58形・キハ28形・キハ58形・キユ25形の5形式およびこれらの改造車を指します。
1960年代に蒸気機関車牽引列車を置き換えスピードアップと居住性改善を図る無煙化を目的に大量製造された。幹線・ローカル線の別なく日本全国に気動車急行列車網を完成させた車両です。
1970年代以降は幹線電化の著しい進展に伴い急行列車の電車化さらには特急列車への格上げが進められたことから、気動車急行列車は徐々にその運用域を狭め1980年代以降はローカル線の普通列車用として多くが転用されてました。
1987年の国鉄分割民営化時には総数の約2/3がJR各社に引き継がれ、その多くは近郊形化改造やワンマン化改造を施した上で非電化ローカル線の普通列車に運用されたり、座席のグレードアップを施して地方幹線の快速列車などに運用される一方、一部の車両は「ジョイフルトレイン」と呼ばれる団体専用列車用に改造された。しかし老朽化や後継形式の増備、及び赤字ローカル路線の廃止に伴って淘汰・廃車が進行し、最終増備車の製造から40年以上が経過した2011年時点では一般車は運用を終了し少数の波動用車両と保留車が残っているのみである。
キハ58・キハ28
AU13形分散式冷房装置7基をボルトオンで簡単に搭載できる構造の冷房準備工事が施工[14]されており、屋根部の形状が従来よりフラットで高さも抑えたために、外観の印象は大きく変化している。また、冷房時には窓やベンチレーターが締め切りになるために客室の換気対策として強制換気方式を採用し吸気口が客室端部の裾に備わった。キハ28では、4VK冷房用発電装置搭載準備工事も施工されており車体窓柱部または窓下部に吸気口が設けられた[15]。ただし、1505 - 1510は中央東線の急行「アルプス」のキロ58冷房化のために、新造時から4VK冷房用発電装置を搭載して落成。そのために原番号+1000の区分がされています。
キハ58系
一般に「広義のキハ58系」として扱われるのは、北海道用の耐寒耐雪型「キハ56系」・信越本線用の空気バネ台車装備車「キハ57系」・本州以南向けの標準型である狭義の「キハ58系」の3系列です。製造メーカーは、新潟鐵工所・富士重工業・日本車輌製造・帝國車輛工業・東急車輛製造の5社。これらの広義のキハ58系全体の製造両数1,823両は、日本のディーゼル動車としては史上最多で一時は国鉄在籍気動車の3割を占めたこともありました
キハ58 563も800と同じ流れ、車体構造は基本的に在来車に準じ、車内は同時期の修学旅行用電車である155・159系の流れを汲んだ設備としたもの。 通常の本系列と同様に1ボックス4人掛けで網棚もレール方向であるが、それ以外のデッキ補助席・客室内速度計・着脱可能な跳ね上げ式の大型テーブル・レール方向に3人が並んで使える大型洗面台や客室端の座席引き出し式の急病者用簡易ベッドなどの設備はそのまま踏襲されました。
塗装も塗り分けこそ通常形に準ずるが、黄5号に窓回りや裾を朱色3号と155・159系のそれを反転させたもので修学旅行用に共通の意匠とされました。
番台による修学旅行専用列車は、東北地区⇔東京が「おもいで」、九州地区⇔関西方面が「とびうめ」の愛称で運転された。修学旅行シーズン以外の時期には臨時列車などでも運用されました。しかし、1970年代後半には山陽新幹線博多開業や東北本線特急網の整備によりこれらの列車は運転を終了。その後は1978年以降に塗装は一般急行色に変更されたものの、冷房化改造や修学旅行用設備の撤去などは未施工のまま本系列一般車やキハ55系と混用されて急行列車や普通列車に転用されたが、1987年までに全車廃車となったためJR各社には承継されていません。
2007年7月のダイヤ改正で、急行「みよし」の運用が消滅。同年10月に下関地域鉄道部下関車両センター(現・下関総合車両所)で旧・国鉄色に塗り替えの上、広島運転所より転入。11月に因美線のみまさかスローライフ列車に使用され、その後も各地の臨時列車に充当されていた。2010年11月20日・21日運転の「ありがとう『キハ28・58』号」を最後に運用離脱。同年11月25日 - 26日に岡山電車区所属のDE10 1147牽引で津山に回送されました。
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