佐世保駅(させぼえき)は、長崎県佐世保市三浦町にある、九州旅客鉄道(JR九州)・松浦鉄道の駅である。
長崎県北部の主要都市である佐世保市の中心駅であり、JR九州の佐世保線と松浦鉄道の西九州線の2路線が乗り入れている。両路線とも当駅が終点でほぼ全列車が当駅始発・終着で運転されるが、松浦鉄道の列車が1往復のみ西九州線から佐世保線早岐駅まで直通運転を行っている。
佐世保線と西九州線の他、早岐駅を起点とするJR九州大村線の列車もほとんどが当駅を始発・終着としており、利用可能である。
西九州線はかつて日本国有鉄道(国鉄)→JR九州が松浦線として管轄していたが、1988年4月1日に松浦鉄道に経営移管されたのに合わせて西九州線に改称した。同時に当駅はJRグループ全駅中最西端の駅となった。
佐世保市は人口では長崎県第2の自治体であるが、当駅の利用者数は長崎駅、諫早駅に次いで県内では3位となっている。
駅構造
JR・松浦鉄道の両社一体の高架駅であり、高架下は駅舎・コンコースとなっている。国道側は「東口」、佐世保港側は「みなと口」となっており、東口側から見て左がJR九州の駅、右が松浦鉄道の駅となっている。JR九州、松浦鉄道とも直営駅で自動券売機を備えている。
JR九州の窓口は高架下にありみどりの窓口、自動改札機(SUGOCA非対応)を備えている。なお松浦鉄道は当駅を含めて自動改札機は一切設置していないため、当駅は九州最西端の自動改札機設置駅となる。松浦鉄道の窓口は高架部(ホーム)にあり、窓口そばに自動券売機があるが、窓口の営業時間外には券売機は使用できない。なお松浦鉄道は終日車内精算で、乗車時には整理券を取り、降車時には運賃または切符と引き換えに精算証明書を運転士または車掌から受け取る。また松浦鉄道では長崎スマートカードが利用可能であるが駅構内に対応機器はなく、車内のカードリーダーに触れることで精算を行う。
コンコース内にはKIOSKやファミリーマートをはじめとする売店、佐世保観光情報センターなどがある。東口側には佐世保バーガーの店である「ログキット」もある。
ホーム
JR九州は島式ホーム3面6線、松浦鉄道は島式ホーム1面2線を有しており、いずれも東口側からみなと口側に向かって1番のりばから6番のりば(JR九州)または2番のりば(松浦鉄道)まで付番されている。JR九州のホームは改札口から続く連絡通路を介してそれぞれ結ばれており、松浦鉄道のホームにはコンコースから直接階段またはエスカレーターによって行き来する。JR九州のホームにはそれぞれエスカレーターとエレベーターが備えられている。
JR1・2番のりばホームと松浦鉄道のホームは一体となっており、境界部に松浦鉄道管理の連絡改札がある。JR2番のりばは佐世保線と西九州線の直通が可能であるため、直通列車はこのホームを使用する。
のりば
のりば 路線 行先 備考
JR九州ホーム
1・2
5・6 ■佐世保線 早岐・ハウステンボス・大村・諫早・長崎方面 一部は4番のりばから発車
佐世保線早岐以遠は原則早岐で乗り換え
■大村線
3・4 □特急「みどり」 佐賀・新鳥栖・博多方面 臨時で運転される「九十九島みどり」「有田陶器市みどり」有田・早岐・佐賀・博多・吉塚方面もこののりばから
松浦鉄道ホーム
1・2 ■西九州線 佐々・たびら平戸口・松浦方面 快速は2番のりばから発車
佐世保線直通列車はJR2番のりばから発車
完全に高架化された2001年以降ホームは以上のように利用されているが、当時は「みどり」が当駅で1時間近く滞留するダイヤだったため、JR3・4番のりばから発車する普通・快速列車は「みどり」の上り最終列車が発車してからのものに限られていた。2011年3月のダイヤ改正で「みどり」の滞留時間が約20分に短縮されたことで日中に3・4番のりばを使用する普通・快速も若干ながら設定されたが、基本的なホームの用途は変わっていない。また列車本数の割にホームが多いため6番のりばから発車する列車は朝・夕方の計3本のみで、臨時列車が運行される場合は6番のりばを留置線とすることがある。
「みどり」は当駅発車時点では座席の向きが進行方向と逆となっているが、これは次の停車駅である早岐駅で進行方向を変えるため、あらかじめ早岐駅から先における方向に合わせているものである。
駅周辺
再開発が続いており、駅周辺では分譲マンションなどの建設ラッシュとなっている。
東口
国道35号
えきマチ1丁目佐世保(2014年11月1日付でフレスタSASEBOから名称変更)
JR九州佐世保ビル
S-PLAZA
佐世保交通センタービル
西肥バス佐世保バスセンター
佐世保駅前バスターミナル ※元々は佐世保市営バスのバスターミナルであったが、2019年3月を以って同市交通局の閉局に伴い、西肥バスとさせぼバスが使用している。
佐世保駅前郵便局
カトリック三浦町教会
アルカスSASEBO
みなと口
すぐ港側を西九州自動車道佐世保道路の高架橋が通っているが、当駅からは佐世保みなとICと佐世保中央ICのいずれへもある程度の距離がある。
佐世保港
新みなとターミナル - 西海市方面(横瀬・面高・大島・松島・池島)・上五島(友住)・平戸島(津吉)行き旅客船のりば
鯨瀬ターミナル - 上五島(有川)・宇久・小値賀行き旅客船のりば
させぼシーサイドパーク
させぼ五番街
佐世保市中央卸売市場
海上自衛隊佐世保警備隊
佐世保競輪場
路線バス
東口
高速バスは、駅東口を出て国道35号を挟み右正面の佐世保バスセンターから発着している。
一般路線バスは、駅東口から国道35号を越えた先にバスのりば(旧・佐世保市営バスのターミナル)があり、ここから西肥バスにより市内各地へのバスが出ている。黒髪・早岐方面及び矢峰・柚木方面への便はターミナルに入らずに国道上のバス停に発着する。また、昼間に運転される西海パールシーリゾート(九十九島水族館)方面の快速便は東口駅前広場ロータリー内のバス停に発着する。バス停の名称はいずれも「佐世保駅前」である。なお、西肥バスの中-長距離路線は佐世保バスセンターと国道上の佐世保駅前バス停の双方に発着する。
西肥バス
[W4] 矢峰行 (平日1本のみ)
ユタカ交通
[ユタカライナー]博多(HEARTSバスステーション博多)行
[ユタカライナー]三宮・大阪(梅田/なんば)・京都行
1898年(明治31年)1月20日 - 九州鉄道の駅として開業。
1907年(明治40年)7月1日 - 九州鉄道が国有化。同時に当駅は国有鉄道の最西端駅となる。
1909年(明治42年)10月12日 - 国有鉄道線路名称制定により、早岐駅 - 佐世保駅間に佐世保線の名称が付けられ、当駅は佐世保線の終点となる。
1934年(昭和9年)12月1日 - 長崎本線が現行の肥前鹿島駅経由のルートに変更されたのに伴い、旧ルートのうち肥前山口駅 - 早岐駅間を佐世保線に編入。
1935年(昭和10年)11月9日 - 佐世保線が北佐世保駅まで延長。これにより当駅は佐世保線の中間駅となると共に、国有鉄道最西端の駅の座も失うこととなった。
1937年(昭和12年)8月25日 - 鉄筋コンクリート造2階建ての駅舎に改築、竣工。この駅舎は戦災も免れて高架化まで使用された。
駅舎の位置は現駅舎東口(国道35号線側)の早岐方約50mほどのところ。現在は東口駅前広場となっている。
1943年(昭和18年)8月30日 - 佐世保線の当駅 - 北佐世保駅間を松浦線に編入。これにより当駅は佐世保線と松浦線の駅となり、両線の終点となる。
1985年(昭和60年)3月14日 - 貨物営業を廃止。
1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる。
1988年(昭和63年)4月1日 - JR九州松浦線が松浦鉄道西九州線に転換される。これにより、当駅は国鉄・JRの駅としては52年ぶりに最西端に戻る。
2001年(平成13年)12月26日 - 高架化。新駅舎完成。
2002年(平成14年)3月23日 - 当駅でのJRと松浦鉄道の直通運転が再開。
2006年(平成18年)3月18日 - 当駅でのJRと松浦鉄道の直通運転を休止。
2009年(平成21年)3月14日 - 当駅でのJRと松浦鉄道の直通運転が再開。
2010年(平成22年)3月 - JR改札口に自動改札機を設置。
※高架化前(旧駅時代)はJR九州では最後となる赤帽が配置されている駅であった。
佐世保駅
させぼ
Sasebo
所在地 長崎県佐世保市三浦町21-1
北緯33度9分49.90秒 東経129度43分32.63秒
所属事業者 ■九州旅客鉄道(JR九州)
■松浦鉄道
電報略号 サホ
駅構造 高架駅
ホーム (JR九州)3面6線
(松浦鉄道)1面2線
乗車人員
-統計年度- (JR九州)3,973人/日(降車客含まず)
-2016年-
(松浦鉄道)729人/日(降車客含まず)
-2014年-
乗降人員
-統計年度- (松浦鉄道)1,414人/日
-2014年-
開業年月日 1898年(明治31年)1月20日
乗入路線 2 路線
所属路線 ■佐世保線
(■大村線直通含む)
キロ程 48.8km(肥前山口起点)
◄日宇 (3.4km)
所属路線 ■西九州線
キロ程 93.8km(有田起点)
◄佐世保中央 (1.0km)
備考 共同使用駅
JR九州:直営駅
JR九州:みどりの窓口 有
松浦鉄道:直営駅
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