漁業取締船(ぎょぎょうとりしまりせん)は、密漁などを防止・摘発し水産資源を保護することを目的に、監督機関が所有または傭船して運用する船舶です。原則として、都道府県知事が許可する知事許可漁業の漁業取締りは都道府県漁業取締船が行い乗り込んだ都道府県漁業監督吏員が、漁業取締り任務にあたっています。
水産庁の漁業監督官及び都道府県の漁業監督吏員には漁業法に基づく特別司法警察職員に指名されている者もあり、漁業監督官は必要と認めるときは漁船を臨検する権限を持っています。漁業に関する法令にかかる事件については、警察や海上保安庁に頼ることなく逮捕から送検まで水産庁が単独で執行することが可能です。しかし、装備面の制約等もあり、警察や海上保安庁とは相互に協力関係を保ち、協同して漁業取締りを行っています。
逮捕や拿捕を行う際は、現行犯を除いて、裁判所より逮捕令状の発布を受けて執行されます。違法漁具の押収についても、洋上で取締船がこれを発見すると、無線等で漁業調整事務所に連絡して事務所員を裁判所に赴かせ、令状の発布を受けた旨を連絡されてから執行されます。
平成21年10月10日に竣工 漁業取締船「りょうせい」の代船として、建造されたのが新漁業取締船この「せきしょう」です。「せきしょう」の船名由来は山口県瀬戸内海側の「上関・中関・下関」の三関を飛翔するように走る船という意味から命名されたものです。高性能化・高速化している悪質な密漁船を捕捉可能な、国内最速クラスの機動力を確保しました。さらに監視装置などの取締・航海機器の更新により、夜間・遠距離時の証拠収集能力を強化しました。
船 質:アルミ軽合金 推進装置:ウォータージェット方式 ロールス・ロイスA56S型
総トン数:61トン 速 力:40ノット以上
全 長:27.3m 主な装備品:高感度CCDカメラ
建造費は6億3840万円 三菱重工業下関造船所
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