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PC-39巡視艇、3代目たまなみ(玉野海上保安部)

2018-11-11 05:37:12 | 艦艇(自衛隊・保安庁・その他)


ことなみ型巡視艇(ことなみがたじゅんしてい、英語: Kotonami-class patrol craft)は、海上保安庁の巡視艇の船級。区分上はPC型、公称船型は23メートル型。

2010年7月1日に港則法および海上交通安全法の一部が改正され、海上交通センターは、各種船舶の位置・動向に関する情報提供にとどまらず、必要に応じて勧告や航路外での待機指示を行うようになった。

また監視対象船舶の下限が引き下げられ、自動船舶識別装置(AIS)非搭載の小型船も多く対象に含まれるようになったことから、体制の強化が求められていた。

これに応じて、航路哨戒にあたる巡視艇の増強・老朽更新が必要となり、その第1陣として建造されたのが本型である。

船質はアルミニウム合金製であるが、操舵室は防弾仕様となっている。

航路哨戒という業務から、後方を含めて操舵室には全周に窓が設けられており、大型船のウイングに相当する部分は外側に張り出すなどして視界を確保している。

なお吃水線直下の船体側面には、船首付近から船尾までフィンが設置されているが、これはビルジキールやトリム・タブほどではないものの、減揺・防振効果に優れているとされる。

主機関はMTU製で、コンパクトかつ静音性にも優れる。推進器は、平成22年度計画艇ではウォータージェット推進器とされていたが、平成24年度補正計画艇では固定ピッチ・プロペラとされている。なお本型のような小型艇の場合は、造水装置をもたないことから、清水の搭載量が連続行動時間の目安となり、本型の場合は1泊2日が基本となる。また、船体が小さいことから、操舵室後方の階段が座席を兼ねるように設計されている。

操舵室上にはレーダーと夜間監視装置が備えられており、また上部構造物側面には発光ダイオードを用いたハードタイプの停船命令等表示装置(電光掲示板)が設置されている。なお停船命令等表示装置については、1・2番船の運用実績を踏まえて、平成24年度補正計画艇では装備位置を一段高めているほか、呼称も防災情報等表示装置に改められた。また海中捜索装置(ソナー)も装備された。

船首甲板には放水銃が設置されている。なお上部構造物後方右舷には複合艇が搭載されているが、平成24年度補正計画艇ではその揚降用クレーンが多目的クレーンと位置づけられており、操舵室後方に救援物資用スペース、また船尾甲板も災害対応用デッキとされた。さらに、排ガス規制の強化に伴い浄化装置を設けている。

 艇記号・番号・艇名   竣工   造船所    管区   配置
 PC-39 たまなみ    H29.03.22  長崎     第六管区  玉野

新巡視艇は全長27メートル、幅5・6メートル。高性能レーダーや夜間監視装置、啓発用の電光掲示板などを搭載


遠方への派遣にも備え、個室2室、相部屋は2人用2室、4人用1室を備え、居住環境も充実。シャワーやトイレも女性専用があり乗組員9人のうち、2人が女性となった。

老朽化した巡視艇(しきなみ型、あきづき型)の代替船で、両型が航路哨戒を主務としていたことから本型も操舵室からの全周の視界を確保するなど任務に適した設計がなされています。


航走中の安定性に優れ(あきづき型)では無理だった海象下でも最高速力が出せるようになっています。
本型は航路哨戒を主務とする巡視艇ですが、操舵室は防弾仕様となっており、乗務員は乗務の際、自動小銃と拳銃を携行。


湘南工作所が開発した「停船命令等表示装置」は3色の発光ダイオードの集合体で、パソコンのソフト次第でさまざまな言語のメッセージをカラー表示することが出来ます。
船底には船首付近から船尾までぐるりと囲んでいる”ヒレ”があり、驚くほど減揺、防振効果がある。

艦種 23メートル型PC
就役期間 2012年 - 現在
前級 なつぎり型
次級 -
要目
総トン数 64トン
全長 27.0メートル (88.6 ft)
最大幅 5.6メートル (18 ft)
深さ 2.8メートル (9.2 ft)


主機 ディーゼルエンジン×2基
推進器 2軸
速力 25ノット以上
搭載艇 3.8メートル型複合艇
レーダー 航海用×1基
光学機器 夜間監視装置
ソナー 海中捜索装置

 

 


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