2003年に小郡駅(おごおりえき)より改称した、新山口駅は、山口県山口市小郡下郷にあります。山口県内の山陽新幹線の停車駅のひとつであり、また4方向に伸びる在来線のターミナルともなっています。山口県内の駅では下関駅に次いで乗降客が多く、山口県の交通の要衝となる駅の一つです。
鉄道路線以外にも萩・秋芳洞方面や山口宇部空港へ直行バスが運行されており、山口県内の主要地域への玄関駅となっています。山口県庁の最寄駅である山口駅は当駅より山口線で営業キロにして12.7kmの内陸部にあり、同駅までは特急「スーパーおき」で約12分、快速「通勤ライナー」で約17分、普通列車で約22分で連絡しています。
列車運行上の要衝でもあり、山陽本線の四辻駅 - 小野田駅間各駅と山口線・宇部線・小野田線各線のすべての中間駅を管轄する山口地域鉄道部と下関総合車両所運用検修センター新山口支所(旧小郡機関区)が併設されています。また、夜間滞泊が設定されており、山口線の観光列車「SLやまぐち号」の始発駅でもあります。
2009年度のJR西日本の1日平均運輸取り扱い額は1,875万6千円で、同社管内の駅では17位である。西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅です。
近年の徳山駅の乗車人員の低下により、現在では、山口県内の駅では下関駅についで2番目に多い乗車人員を誇っています。 また、現状では乗車人員が1万人を越えたことはないが、山口市では平成32年までには1万人を超えると予測しています。
元々は駅北側(在来線口)に市街地が開けていましたが、山陽新幹線開業以後、駅南側(新幹線口)の開発が急速に進んでいます。また、駅の南北を問わずビジネスホテルが数多く建ち並んでおり、その数は増加傾向にあります。また、予備校・学習塾も駅周辺に多い。
在来線口の駅前ロータリーからは山口県道214号新山口停車場長谷線が延び、山口県道335号江崎陶線(旧・国道2号)および国道9号に接続します。国道9号は長きにわたって小郡市街地付近で2車線となっており、山口市中心部と国道2号(小郡道路)を結ぶ上でのボトルネックとなっていました。
2011年に拡幅(小郡改良、4車線化)が完了し、バイパスともなっている山口宇部道路の開通もあって、駅周辺の渋滞は軽減傾向にあります。駅北側が元々の旧小郡町中心部にあたり、以前からの公共施設や金融機関はこちら側に集中する。
駅南側は元々は椹野川右岸に広がる田園地帯でしたが、新幹線駅開業時から小郡駅前第1土地区画整理事業、小郡駅前第2土地区画整理事業、小郡駅前第3土地区画整理事業の3期に分けて土地区画整理事業が施行され、オフィスビルやマンションが林立する市街地に生まれ変わりました。山口市のみならず山口県の陸上交通の要衝に位置することもあり、全国企業の山口県統括担当となる支社・営業所が集積しています(徳山駅前でも同様の集積が見られます)。
駅前を山口県道353号新山口停車場上郷線が通過し、国道2号小郡道路小郡ICに接続している。小郡IC付近に公共施設のいくつかが移転しています。駅前正面に、小郡に縁のある種田山頭火の銅像が設置されています。
山陽新幹線と在来線各線との接続駅となっています。在来線は当駅の所属線の山陽本線と、新山口駅を起点として山口市中心部および島根県の津和野・益田方面へ通じる山口線、同じく当駅を起点として瀬戸内海沿岸の阿知須・宇部市中心部方面へ通じる宇部線が接続しています。
新幹線は東京駅発着の「のぞみ」が毎時1 - 2本停車するほか、九州新幹線直通列車「さくら」の大半とひかりレールスターを含む「ひかり」の一部が停車するため、停車本数は山口県内の新幹線の駅としては最も多い。
北口(在来線口)は地上駅で、在来線は5面8線の地平ホームを持つ。1番のりばと8番のりばが単式で、2・3番のりば、4・5番のりば、6・7番のりばがそれぞれ島式。かつては1番のりばの東側の切り欠き部に0番のりばがあったが、2010年(平成22年)3月13日のダイヤ改正を以って使用が停止されて、その後かさ上げされてSL広場となりました 。自動改札機は設置されていません。なお、改札口にICカード簡易読取機が置かれていますが、これはEX-IC利用客用であり、ICOCAはサービスエリア外であるため使用できません。新幹線のりばへは、在来線コンコースを経由して向かう必要があります。
南口(新幹線口)は山陽新幹線の相対式2面2線(間に通過線2本)の高架ホームの下に駅舎がある高架駅(3階がホーム、2階が改札口)で、山陽新幹線に対応した自動改札機が設置されています。新幹線口1階コンコースに土産物や飲食店を備えたアイスタ新山口(旧称:新山口駅名店街)が立地しています。また駅構内のキヨスク 新山口3号とデイリーインではICOCAなどの交通系電子マネーが利用可能です。
2011年のおいでませ!山口国体・おいでませ!山口大会、2015年の第23回世界スカウトジャンボリーの開催に合わせたバリアフリー化。2010年度・2011年度に、新幹線駅舎にエレベーターが設置され、駅舎の橋上化とともに進められました。
新山口駅プラットホーム
ホーム路線方向行先備考
在来線ホーム
1・2■山口線-山口・津和野方面「スーパーおき」「SLやまぐち号」は1番のりば
3(回送列車等の発着のみ)
4・5■山陽本線上り防府・徳山方面ただし当駅始発の一部は6番のりば
6・7■山陽本線下り宇部・下関方面ただし当駅始発の一部は5番のりば
8■宇部線-宇部新川・居能方面
山陽本線は4番のりばが上り本線、6番のりばが下り本線であり、当駅を跨ぐ列車は基本的にこれらのホームを使用する。5番のりばは中線、7番のりばは下り副本線にあたる。
5番のりばより下関方面、6番のりばより徳山・柳井方面への折り返しが可能で、当駅到着後折り返す列車はこれらのホームを使用する。6番のりばが既に他の列車で塞がっている場合、下り列車は7番のりばを使用する。
2番のりばに「あきよし」「さんべ」の号車案内が残る。
新幹線ホーム
11 山陽新幹線上り広島・新大阪方面
12 山陽新幹線下り博多・鹿児島中央方面
新幹線の留置運用がある(新大阪駅→当駅→博多駅)。また、朝に1本折り返しがある。
12番のりばの南側(外側)に保守用車両の出入りする側線が設けられているが、本線のホームとは高低差があり壁で遮られています。
小郡駅弁当が営業を行っている。小郡駅弁当が徳山駅弁当・下関駅弁当を吸収合併した関係で、徳山駅・下関駅で販売されていた一部の弁当も扱っている。主な駅弁は、むすび弁当、かしわめし、SL弁当、ふくすし、幕の内きらら、特製あなごめし、みすゞ潮彩(土曜、休日のみ販売)、貴婦人の旅、ぶちうまい!山口まるごと弁当、長州さくら弁当です。
1900年(明治33年)12月3日に、山陽本線の前身である山陽鉄道三田尻駅(現・防府駅) - 厚狭駅間の開通と同時に、旧吉敷郡小郡町の玄関口となる小郡駅として開業。山口市との合併を見据えた2003年(平成15年)10月1日に現駅名に改称しました。このため全国の新〇〇駅で、本家の〇〇駅より先に開業した新〇〇駅という珍しい駅になりました。
1975年(昭和50年)の山陽新幹線岡山駅 - 博多駅間の開業に際し、JR西日本の前身である当時の日本国有鉄道などから山口地区への玄関口として「新山口駅」や「山口小郡駅」への改称を打診されたが、山口市の一部としてみられることを嫌った当時の小郡町が拒否していました。
再度駅名の改称の機運が高まったのは2003年(平成15年)の新幹線「のぞみ」停車開始時で、JR西日本からダイヤ改正にあわせた駅名改称の打診があった。このときは、かつてとは状況が異なっており、平成の大合併による旧小郡町と山口市の合併が具体化していた。幾度か協議を重ねた後、県都山口の名を冠した新幹線停車駅を実現したい山口市と山口県、悲願であった「のぞみ」停車を実現させ合併後の山口市の中心地となることをにらんだ旧小郡町、そして改称により山口県の広域的な観光拠点としてPRしたいJR西日本の思惑が一致し、駅名の改称に至りました。改称には旧小郡町民の反対運動もありましたが、最終的には「小郡駅は山口県民の駅であり、小郡町民だけの駅ではない」という意見もあり、新山口駅へと改称されました。
1900年(明治33年)12月3日:山陽鉄道 三田尻駅(現・防府駅) - 厚狭駅間の開通と同時に、小郡駅として開業。一般駅。
1906年(明治39年)12月1日:山陽鉄道の国有化により国有鉄道の駅となる。
1909年(明治42年)
2月21日:大日本軌道山口支社線が乗り入れ。
10月12日:線路名称制定。山陽本線の所属となる。
1913年(大正2年)2月20日:山口線が山口駅まで開業。大日本軌道山口支社線が廃止。
1925年(大正14年)3月26日:宇部鉄道が本阿知須駅(現在の阿知須駅)から延伸し当駅に乗り入れ。
1928年(昭和3年:三田尻駅構内より三田尻機関庫が当駅構内に移転し小郡機関庫(現下関総合車両所運用検修センター新山口支所)発足。
1943年(昭和18年)5月1日:宇部鉄道が国有化し宇部東線となる。
1948年(昭和23年)2月1日:線路名称改定により、宇部東線が宇部線となる。
1961年(昭和36年)1月1日:北口(在来線口)駅舎が現在のものとなる。
1965年(昭和40年)9月24日:みどりの窓口営業開始。
1975年(昭和50年)3月10日:山陽新幹線の岡山駅 - 博多駅間延伸により停車駅となる。
1984年(昭和59年)1月1日:車扱貨物の取扱を廃止。北口駅舎の西側に有蓋車用の貨物ホームが設置されていた。
1987年(昭和62年)
3月31日:貨物(臨時車扱貨物)の取扱を再開。但し、将来貨物設備を整備されることに備えたものであり、発着列車の設定は無い。
4月1日:国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道と日本貨物鉄道(JR貨物)が継承。
2003年(平成15年)10月1日:駅名を新山口駅に改称。同時に山陽新幹線「のぞみ」停車駅となる。
2005年(平成17年)2月20日:山陽新幹線改札口に自動改札機設置。
2006年(平成18年)4月1日:JR貨物の駅(貨物取扱)が廃止。取扱実績のないまま廃止された。
2009年(平成21年)8月29日:山陽新幹線へのEX-IC導入により、在来線改札口にIC読取機を設置。
電報略号シヤ
コリ(小郡駅時代)
駅構造高架駅(新幹線)
地上駅(在来線)
ホーム2面2線(新幹線)
5面9線(在来線・乗降は5面8線を使用)
乗車人員
-統計年度-7,068人/日(降車客含まず)
-2009年-
開業年月日1900年(明治33年)12月3日
乗入路線 4 路線
所属路線■山陽新幹線
キロ程474.4km(新大阪起点)
東京から1027.0km
◄徳山 (44.3km)(35.1km) 厚狭►
所属路線■山陽本線
キロ程459.2km(神戸起点)
◄四辻 (5.2km)(4.0km) 嘉川►
所属路線■山口線
キロ程0.0km(新山口起点)
(1.0km) 周防下郷►
所属路線■宇部線
キロ程0.0km(新山口起点)
(2.8km) 上嘉川►
備考直営駅
みどりの窓口 有
* 2003年に小郡駅から改称。
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