山本洋三「輝き」より
半紙
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昨日と同じ詩句を、書だけで。
山本洋三「輝き」より
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元の詩は以下の通りです。
輝き
窓をみがけ
青空にのびてゆく指の
すきとおるまで
爪をみがけ
うすい肉色が
冬の梢のように光るまで
虚偽の乱反射の中で
すべての慎み深い輝きは
灰色の砂に覆われている
ああ窓をみがけ爪をみがけ
狂気の輝きの中に
静謐の鏡あらわれるまで
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これは、その3連目。
なんだか、今の状況を言っているように思えます。
山本洋三「帆船疾走」より
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昨日の作品をつかって「コラ書」。
これも背景は、クレパス画です。
ちなみに、これを使いました。
山本洋三「帆船疾走」より
打ちならせ打ちならせ
トライアングル
くり抜かれた虚無に
炎を胎むまで
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詩集「夕日のように」に収めた「帆船疾走」という詩の一部。
書いた部分の元は
打ちならせ打ちならせ
トライアングル!
その三角形の空間に
炎を孕むまで
となっていました。
しかし、「その三角形の空間」というのは
要するにトライアングルによってできた「空間」のことのわけで
「三角形」なのは当たり前。
そんな当たり前のことじゃつまらない。
で、いろいろ考えて
「その三角形の空間」を「くり抜かれた虚無」にしました。
ちょっとこれもイマイチですけど。
自作の詩の場合は、いくらでも変えていけるので
その点は、楽です。
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筆は、水性ペンキ用の固い毛の
平筆を使いました。
真ん中にある三角形は、トライアングルのつもり。