ビルマ慰安所経営者の証言-NO2
下記は、気さくでものおじしない陽気な人柄に目をつけられ慰安所の経営
をやってほしいと陸軍参謀に頼まれたため、ビルマに渡って慰安所経営者と
なった「幸江」の証言である。
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「わたしは、この商売を本気でやってましたよ。お国のために命をかけて
いる兵隊さんのために、できるだけ心を慰めてやりたいと思うてました。あ
の人たちは、セックスだけが目的だったんじゃないですよ。人間と人間の触
れあいに飢えていたんですよ。慰安所は、心の安らぎの場だった。わたしは、
そういう気持ちであの商売をやってましたよ。その気持ちは、あの商売にた
いするわたしの使命感でした」
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こういう経営者だけに、下記のような証言は重みを持っていると思う。
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「軍の命令がたびたびくるんですよ。今度はメイミョウの部隊に○○人ほ
ど女を連れて行きたいから用意してくれとかいう具合にね。移動するときは、
軍のトラックですよ。軍のトラックが指定した日に迎えにくるんです。いや
だなんてとても言えませんでしたよ。問答無用。・・・」
「・・・慰安所を経営していたからといって、なんぼも儲かりゃしません
よ。第一、石炭缶に入るほどの軍票があったけれど、そんなもん一文の価値
ものうなっとりましたからね。・・・」
「・・・慰安所の経営者が、まるで悪者のように言われますが、軍の命令
だったんですよ。けっきょく私らも、戦争では置き去りにされたようなもん
です。使い捨てっていうか・・・」
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