春が早足でやってきたと思ったら、もう東北地方に開花や満開の桜が移って仕舞った。桜は散り際が潔くてそれが皆に好かれる所以であろうと思われる。今週の金曜日が曇りで、土曜日には雨が降るとの天気予報である。この5日は清明で春先の万物が清らかで生き生きとして居る様を言い、百花繚乱咲き乱れての行楽の好季節でもある。
時代が推移すればその騒ぎぶりも異なる。4月1日は嘘を言っても破礼なければ、それで良しとしていたが、今では新聞テレビでもこの言葉は見当たらない。情報が一瞬に世界を駆け巡る時代になって仕舞ったので、その変化と目まぐるしさと言ったら驚くばかりである。科学が進歩して文化の様相も一転しているので、人々は自己を失え掛けて居るのかも知れない。驚くべき時代になったものである。兼好法師や西行とまでは言わないが、嘗っての文人歌人の思惑は如何なものであろうか。4月1日に事掛けて余計な思索を練って仕舞った次第である。今日も晴れ、桜前線は宇都宮から本土北方に移動して居る様である。