ゆいツールが活動しているスマトラ島の森(ブキッ・ティガプル国立公園)には、独自の文化を持ったタラン・ママッの人たちと、タラン・ママッの血を引く地域住民が暮らしています。(写真は、タラン・ママッの男性が作った腕輪です)
彼らの暮らしはとてもシンプル。
焼畑で稲や野菜を育て(きわめて粗放的)、男たちは木の実やイノシシ、シカなどを森に取りに行くという生活です。
↓ 焼畑の様子(ダタイ村:dusun Datai)
焼畑後に、ゴムの木を植えます。
ゴム園を作るのは、現金収入を得るため。
でも、品種改良されていないゴムの木を粗放的な方法で管理しているので(つまりほったらかし)、収量も多くありません。
おまけに、もっともっとと畑を広げるので、国立公園の森は内側からどんどん削られてしまっています。
写真のゴムの木は、PASAというNGOが住民に支援した品種改良を施したものです。
PASAは、このほかにもゴム園の効率的な管理方法を学ぶためのスタディツアーを住民向けへ実施しました。
国立公園内には、公立の学校がありません。唯一タラン・ママッの人たちの村(ダタイ村)には、政府の教育局から派遣された先生が教えに来ていますが、スムーズにはいっていません。
その代り、PASAやPKHSといったNGOが先生を雇い、授業を行っています。↑ ダタイ村では村の女性が先生になって教えています。(PASAの支援)
以前も、このブログで紹介しましたが、村の男たちは竹で筏を作れるのは当たり前。
すべて自然の中から取ってきたもので、あっという間に作り上げます。
彼らの村のある国立公園に向かう道すがらは、こんな風景です。
ここも10年前は国立公園の中と変わらない森でした。いつの間にか、外からやってきた人たちが木を伐り、アブラヤシ農園に姿を変えつつあります。
スマトラ島リアウ州は、大きな会社が所有するプランテーションと、このように住民が所有する小さな規模の農園が競い合うように森を食いつぶしてきました。
せめて、国立公園の中の森は守りたい。それが、ゆいツールの願いです。
(山)
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