『♪天人も閻魔も来て舞う花の影♪』
…金剛流御能「泰山府君」の絵はこちらから
昔の日本人は、桜を冥界と現世を結ぶ聖なる樹と思い、桜の樹の下に
うごめく怨霊たちの鎮魂のために花鎮めの祭りが始められたようです。
閻魔さまと泰山府君は同じものですよね。
また「泰山府君」と名付けられた八重桜もあるそうです。
「やすらい祭」は京都では今宮神社が有名ですが、四月は形を変えて
日本各地で「花鎮め」の祭りがおこなわれているようです。
大山崎の宝積寺の『鬼くすべ』(4/18)も鬼を燻して追い出すという、
形を変えた「花鎮め」ですね?
インターネットで「花鎮め」で検索しました…
栃木TVニュースでさくねんから現代の疫神は「花粉症」だという事で
『花粉症鎮め』の神事が行われた…と報じられていました。
栃木県上三川町・白鷺神社では現在の国民病「花粉症」を
神社の名物「平和の剣」で断ち切ろうと、今までの「花鎮め」に代えて
「花粉鎮めの神事」を行った。
女性神職が平和の剣にお供えを運び「諸々の災い、花粉を鎮め給え」と
祝詞を奏上。そして杉の木を組んだ祭壇に火を付けて杉の葉を投げ入れ、
5色の切麻でお祓いをして金色の平和の剣で災いを切り払い、
花粉鎮めの神事が終了した。…TVニュースの記事より抜粋…
又、下の画像①は疫病除け祈願で有名な今宮神社の
(4/12)玄武やすらい祭
本殿西側に疫神社があり「やすらきたる、やすしや」で始まる
花鎮めの囃子でおなじみの「やすらい祭」は春になるとはやる疫病を
鎮めるためにはじまった祭り。京都三奇祭として有名。
上の動画②は大阪天満宮の鎮花祭。(4/25)
古代では花の季節には散る花に乗って疫病の精霊が飛散すると
考えられ朝廷ではこの精霊を鎮める祭儀を「花鎮めの祭り」として
奈良時代の神祇令に規定された。
大阪天満宮では古来厳粛に斎行され神事、神楽、雅楽、舞楽奉納や
剣道薙刀の演舞、紅白試合など様々な催しがある。天満宮神社公式HP
他にも奈良・大神神社や狭井神社で花鎮祭(はなしずめまつり)が
四月十八日に行われる。
『♪のどかなる春のまつりの花鎮め風をさまれとなほ祈るらし♪』
(新拾遺集)
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