本日、内部の打ち合わせをしていると国の機関からお電話をいただきまして、緊急の用だとのことで打合せを中断してお電話に・・
なんでも私どもの委託先の企業さんがその機関にお願いをする際に、失礼なことを言ったらしい・・
「自分たちは協力をしているのだから、お願いする時もそれなりの礼節を・・」みたいなお電話でした。
確かに相手の都合を考えてお願い事はすべきで、企業さんにはこうこうでしたので気をつけてくださいねってお話しました。
でも・・もともとその機関を訪問される国民の方(国の機関を訪問される方は国民で、その方が県を訪問されたら県民、市を訪問されたら市民・・??)のお役に立つこと。
お役に立つならどこがやってもいいし、利用できるものは利用すべきだと思います。
しきたり(と公務員が思っているもの)を知らない企業の方が職員の気持ちを傷つけたからといって、協力して上げているのだからって言われるのは、理解に苦しみます。
なわばり意識を感じて、ちょっと怖くなりましたし、ちょっと笑えました。
国・自治体の機関はお互いの業務に干渉しないよう神経を使っています。うまく仕事を運ぶには軽視できないところですが、それに気を取られ過ぎて本質が何なのかを見失わないようにしないといけませんですね。「人のふり見てわがふり直せ」・・無意識にやってしまうこともあるので、注意が必要です。
ついでながら必要ならばどんどん他の機関がやっている業務をやってしまってもいいと思ったりもします。
本来は他の機関がするべき領域に踏み込まざるを得ないのは、その領域に求められていることが多くあるいは高度で、もっと厚く取り組まないといけない場合が多いので、国民(県民・市民)の皆さんの満足度を上げるためなら、なわばりなんてどうでもいいじゃないですか。
「へぇ~皆さんのことをいつも考えているんだ~」・・・いえいえ納得いく仕事をして、おいしいビールを飲みたいだけです。
雇用が大変なことになっていて今は状況が違いますが、もともと公務員を目指す方は、身分が保障されていることに魅力を感じる安定志向の方か、社会の役に立ちたい(もっと過激な人は社会を変えたい)と考える志高い方に分けられます。
役に立ちたいグループの20代、30代の方には、優秀で稀有な発想をする人がいて、「この人たちが幹部になった時は面白い仕事をするんだろうな」と期待するんですが・・・
でも時が経つといつの間にかその人たちの話を聞かなくなってしまう。
ある程度の年齢になると昇進の方が大事になるし、いくつになっても尖がっている人はどっかに飛ばしちゃって意思決定の場に近づけない。
組織を維持する力がうまく機能しています。
若手は組織を維持する以前に日本が維持不能になるとイライラしているのですが、上はそんなことをお構いなしで自分の保身に走っている人ばかりで、ちょっとした改善の進言さえ通らない状況なので、だんだん目の輝きを失っていきます。
そんな中でも自治体であれば、改革派の首長が選挙で勝利し、トップダウンで改革を進めてくれます。
しかし国は・・
霞が関の抵抗うんぬんというニュースや評論を聞いて、大した話でないと思っていらっしゃる方がいたら・・・
民間企業にがんばっていただいて、良い製品を作って、雇用を守って、お金を稼いでいただくことが日本復活のために大切ですが、国の法律や施策をきちんと整え直すことがまず優先されます。(変な制度があると活力ある企業が動けない)
ですから、いま、どんな施策よりもまずは法律作りや施策運営などの実務を行っている公務員の組織を変えることが、日本を変えるためには大切だろうと思います。