なぜこのようなことが起きたのか?
そのころ日本はリニアモーターカーの実用化にめどが立ち始めていましたから、新幹線技術はもう古い技術としてすべてを売却したのかもしれません。
中国は日本だけではないでしょうが日本の技術自体が欲しかったのでしょう。これは新幹線だけではなくて様々な分野に及んだようです。
一方日本は中国との国交回復から資本輸出をし繊維からはじまりやすい労働力を求めて経済進出をした。ここからも日本の技術は中国の中に入っていったでしょう。
こういった日本と中国の経済の互恵関係という形が進みましたが、日本がGDPばかりではなくて技術面でも中国に追いつかれ追い抜かれていくのにそうは時間を要しませんでした。
この逆転現象は、発展する経済と萎む経済の相対的な差から急速に進んだものと思います。
中国は日本の技術によって発展したのは確かでしょうが、しかしそれを見て日本は優越感に慕っている場合ではないのです。日本は咲にも書いたように低賃金を求めて資本輸出を四国内でも労働者なお低賃金化を進める。これを企業利益のための生産性と考えてしまったのではないか。昔ながらのより安く生産をして国際的競争力で勝つという時代遅れになってしまいました。ロボット技術の精密機械部門は強くてもITなどには弱い。半導体生産は強くてもソフト面が弱い。こうした新しい技術の遅れをとりました。ですから中国への優越感ではなくて日本の失敗を反省すべきなのです。
中国は今後も国内の貧富格差を埋めようとするでしょう。それは個人消費を増大させます。しかし日本はさらに貧富の格差が増大するでしょう。インバウンド頼りです。
この政治的な政策の違いがさらに中国と日本の経済状態の逆転を広げるかもしれません。