猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

うたかたの...

2005年07月18日 23時39分48秒 | お出かけ
昨夜は毎年恒例の国際花火大会(横浜・山下公園)へ行ってきた。

実は、10代の頃から水商売の世界にいるゴンザは(10代で水商売はもちろんイケマセン)、長い間働いていたバーが山下公園からすぐということもあって、花火当日はまさに店が稼ぎ時となるため、花火というものを間近に見たことがなかった。

だが5年前の、共に暮らすようになって初めての夏。
ちょうど前年に店を変わっていたゴンザは日曜が休日となっていたため、この山下公園の花火を見に行けることとなった。
しかし、当時のゴンザはちょっとばかりへそ曲がり。あのディズニーランドでさえ、「何が面白いのかわからない」なんて言っていたくらいの人物だったから、正直私は、彼が花火を楽しめるのかどうか心配していた。しかし....
そんな心配は杞憂に過ぎなかった。

なんと!生まれて初めて目の前に大音響とともに打ち上げられる花火を見て、ゴンザは感動のあまり涙ぐんだのである。

それからというもの、彼はすっかり花火フリーク(笑)夏前になれば必ず花火特集を組んでいる雑誌を買ってきて、下調べに余念がない。そして実際、県内外問わず、出かける。いつしか、場面によって楽しみ方を変えるなどという小技まで効かせるようになり、普通に人ごみの中で楽しむだけでなく、協賛席を買ったり、穴場で静かに楽しんだりと、最近では達人の域にまで達してきている。特に、この山下公園の花火については地元ということもあり、色々な方から特等席のご招待を頂いたり、毎年様々な楽しみ方をさせて頂いている(ただし、私が船に弱いため、それだけは申し訳なく思いながらもお断りしているが)。
ちなみに例の、「何が面白いのかわからない」と言っていたディズニーランドも、今では大好きな彼。私と一緒に駆け回り、歌ったり踊ったりするぐらいになってしまったから、人間って何がどうなるかわからないもんである(爆)

さて、肝心の昨夜であるが、5年目にして初めて電車で出かけてみたのだが、これもまた楽しく心弾む経験だった。二人で浴衣に着替え、いそいそと出かけてゆく。
何よりお祭りは気分だから、徐々に盛り上げる演出も重要だ。混んでいるのが嫌だの、歩くのが億劫だのとは、決して言ってはならない。人ごみに浮かれ、屋台のB級グルメを思う存分楽しみ、光と音の渦に身体を任せるのが1番なのである。
そして...華々しいフィナーレのあとに訪れる一抹の寂しさも.....。

私は自分に言い聞かせる。
「夜空に燃え残る火の粉が消え行く刹那、それを存分に楽しめ。
 人生はきっと、一瞬のはかない夢だから。」

しかし、この消え行く火の粉が私の心に残っている限り、その時間が永遠であるように、
この夏も、また来年の夏も、永遠に続くのだ。