猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

速報! 中(あたる)、サナギになる。

2005年07月19日 23時57分04秒 | 育てちゃったよ....
好評・不評に関わらず、かねてよりお伝えしております、アゲハの幼虫3人組成長記。
その名も太(ふとる)、中(あたる)、黒ミソちゃんと申しますが、いよいよ彼らがその形態を最終段階まで変化させるときが近づいて参りました。

昨夜のことです。
コロコロと肥え太り、ものすごい勢いで葉っぱを食べてゆく彼らに、今のままの飼育箱では蝶になるのにも不自由だろうと、新しく大きめの飼育箱を買って帰宅したときに、それはちょうど始まりました。荷物を置くのもそこそこにトイレに入った私に、ゴンザが大声で呼びかけます。
「大変~!中(あたる)が大変なことになってる~!走り回って暴れてる~!」

私は大急ぎでトイレから走り出て、中(あたる)の様子を伺います。
見れば、ネット上で検索した幼虫ページに書いてあった、サナギになるための儀式が忠実に飼育箱の中で繰り広げられている、ではあ~りませんか!
いつもとは違う、水分たっぷりの未消化のフン。何かを探し求めるように慌しく這い回る中(あたる).....。私は確信し、ゴンザに告げました。
「これは間違いない!サナギになるんだ。早く登るための棒を用意してあげなきゃ!」

そこからはもう、ゴンザと二人、狭い家中を右往左往です。
まず私が、走り回る過程でタイミングよく葉の上に乗った中(あたる)と、おとなしく日常生活を送っている太(ふとる)、黒ミソちゃんを新しい大きめ飼育箱に移します。その間、ゴンザは割り箸を上手に組み合わせて、ピラミッド形のつかまり棒を製作。大慌てで飼育箱の中に設置します。
幼虫ページによりますと、つかまり棒は65度から75度の角度が良く、しっかりつかまり易いものが良いそうですので、もちろんその条件も満たして.....。

.......すると、中(あたる)はその棒には目もくれず(笑)延々と箱中這い回るだけ。こりゃまだまだ時間がかかるのかもな、慌てて損したな、と、我々もちょっとばかり気が抜けてしまったわけです。
しか~し!次の瞬間。中(あたる)が飼育箱のフタ裏にピタっとくっついたまま、動かなくなりました。そしてついに、そろそろと自分で出した糸を操り、サナギになる準備を始めたのです!

「おお!幼虫ページで見た通りじゃないか」
それはまさに感動の瞬間です。
最初はあんなに気持ち悪がっていたことも、せっかく慣れた目が、脱皮のおかげでまた新たなる試練を受けたことも、今ではいい思い出です。
中(あたる)は、最後に糸で自分の胴を固定すると、頭を丸め、動かなくなりました。

そこからは、ときおりかすかに身体を震わせるものの、そのままの状態でフタ裏にぶら下がったまま。しかし形態はまだ芋虫だったので、どこかでサナギになる過程があるのだということだけは、私にもわかっていたのですが...。
それはまたしても突如の変身でした。
今夜8時半。病院から帰宅した私が中(あたる)を見ると、なんとなく表面の色が変わってきていました。
そして、洗濯物を干し、掃除機をかけ、その間約1時間.....すべての作業を終え、
「ああそうだ!中(あたる)どうなったかな?」と飼育箱を覗いてみると.....
「うぎゃ~あっ!なんだこりゃああああっ」
なんと先ほどとはまったく別の形をしたものが、中(あたる)のいた場所にくっついていたのです。

この不思議を、なんと表現したらよいのでしょう。きっと、口で説明しても、数枚の写真で説明しても、完全には理解してもらえないことでしょう。さっきまで芋虫状だったものが、どうしてあんな形になれるのか、糸にぶら下がったまま、どうやって皮を脱ぎ捨てるのか、すべてが謎、謎、謎です。それはまさしく生命の神秘。
虫嫌いの人にはおぞましいことかもしれませんが、機会があれば1度、幼虫を育ててみることをおススメします。

しかし、我が家の3人組も、まだまだこれで成長が終わったわけではありません。
先ほどは1番大きい太(ふとる)がついに身体を固定し終わりましたし、黒ミソちゃんも彼らを追うべく、もりもりと葉を食べ続けています。

願わくば彼らすべてが、無事に蝶になり、大空へ羽ばたいていかんことを.....。
そしてこの生命の神秘を、次の世代へつなげていってくれますことを.....。

でもやっぱりサナギも気持ち悪~い(笑)