偕楽園に隣接する常盤神社で恒例の奉納ぼんぼり展開催中です。毎年のことですが、今年は特別な思いで見てまわりました。
それは、正岡子規の句碑の前で偶然出会った墨世会の会長さんのお蔭でした。
句碑の案内板を見入っていたお方がおりましたので、この案内板に書いてある句と同じ絵が案内板に見えますか?と言いましたら、しばし、お考えでした。
崖急に 梅ことごとく 斜めなり
正岡子規が好文亭に来られて、好文亭から南崖の梅の木を見ました。帰ってからその光景を思い浮かべて詠んだ句です。
じつはこの案内板に梅の木の枝が影絵となって見えています。時間とともに太陽の方角が少しずつ変わって、影絵も斜めの枝ぶりを少しずつ変えながら、この句のすばらしさを表現していますと申し上げましたところ、
水墨画で描くべきヒントが浮かんできましたと非常に喜んで居りました。
そして「梅の木を描くときはいつも、女という字描きます。」と教えてくださいました。
そう思って梅の木の枝ぶりを見ているとたしかに女の字が見えてきますね。
松の木を描くのも大好きで、よく偕楽園にいらっしゃるそうです。また、このあたりに臥龍梅があったのだが見当たらなくなったというので、近くのねじれた古木にご案内して、しばし水墨画のおはなしやら、偕楽園のもろもろのことなどをお聞きすることができました。
また、市内で水墨画教室をされておられること、常盤神社境内のぼんぼり展に出展されていることを教えてくださいました。
水墨画教室の案内には
心象画を表現することにより、白と黒の世界で清純な心を養う。 とありました。
さらには、
東洋の絵画の美として水墨にまさるものはないと思う。
墨をすり,心安らいで描くことが,気ぜわしい日常の生活の中でどれほどの栄養剤となり,
精神修業と共に落ち付きを深め,
人間関係においても水墨の世界こそ和の追求する大切な空間と思うのです。
以下はこのような思いで水墨画を学んだ教室の皆様の作品です。上のふたつの作品は会長さんの作品です。
これらの作品は常盤神社境内の東湖神社前と義烈館前に展示されています。
正岡子規の句碑についてヒントがわいてこられたと喜んでおられましたので、この子規の句碑に関連した水墨画が描かれるのも楽しみです。
毎年11月ころには内原のイオンで展示会があるそうです。