うちの父親は独特な被害感を持つ祖父の長男だったので、幼いころからべったりとああしろこうしろと
させられて、祖父を避けたり拒否する自分というものも持てなかったのだろう。
祖父は酔っぱらって暴れる人だったので、祖母も兄弟も怖がり介入できずに、父親は祖父の言いなりに
なって育ったのだろう。そのため関心を持てない学校の勉強も単に丸暗記していたのだろう。
周囲の誰かが介入すれば祖父の影響から距離を取れて、自分というものを持てて、
何かに関心を持って、自分の人生を持てたのだろう。
興味を持てないものを単に丸暗記をして、防衛大学に入ったので、そこでも教官の言いなりになって
言われたことをするだけで防衛大学を何とか卒業できたが、幹部学校に入ると、
周囲の状況を判断して、指示を出すことが必要とされたので、それができずに中退したのだろう。
その後は大学の理系の院外研究生になったので、周囲にも同じタイプがそれなりに居たので、
そこではある程度何とかやっていけたのだろう。
しかし就職すると、家庭の影響から常識も知らず、普通の判断能力もなく、周囲と馴染むことも出来なかったので、
単に居させてもらってもらっていただけだろうが、本人はそれも認識できていなかったようだ。
自分というものが無いので、祖父や防衛大学の教官から受けた、一方的にああしろこうしろという態度を
表面的に取り入れて、こちらにもそう接していたのだろう。
こちらに関わった医療関係者は、普通の家庭で育ったので、そのような家庭や、
父親の在り方を想像も理解も出来なかったので、こちらが虐待されていることも見えずに、
学校や受験の事でごねて居るとしか見えなかったのだろう。そのため父親に対して
「もっと子供とぶつかり合え」と指示したので、さらにひどい目にあった。
表面的に勉強が出来るように見えて、防衛大学に入学した人にも、似たようなタイプは
けっこう居るのだろう。
そのようなタイプの人には、一方的に命令しても本人の主体も生成せず、自分で思考するようにもならず、
状況の認識能力も発達しないので、幹部学校などではやっていけないことになりそうである。
これからの防衛大学の入学の選考には、発達に関する検査も取り入れる事が必要だろう。