作品紹介で、「証人が自閉症」となっていたので、自閉的な性格の人物か、
昔の映画の「レインマン」(1988)のようなタイプか、どちらかが出てくるのだろうと思い観ましたが、
どちらでもありませんでした。
映画を作る方の知識も、アップデートされているのが意外でした。
シナリオ大賞を受賞した映画とのことですが、よくできたシナリオでした。
それにしても、作中に出てくる、多数の模様の数を瞬時に把握するのは
どの様になっているのだろうかと、思いました。
「手の倫理 」(講談社選書メチエ)伊藤亜紗著を読んで思ったのですが、
発達障害の人は、これはこうあるべき、という中に入って行けていない分、
その都度、倫理的に反応することが多いのかもしれません。
つまり、これはこうあるべき、という道徳体系にそぐわなければ、罰されて当然、
ということが薄いので、何かあれば、その都度自己感覚を探るのかもしれません。
構造化されずに宙ぶらりんなところがあるので、常に特定の部分から、
反射的に色々と推論を働かせていく癖があるのでしょうか?
それが驚くような計算力や認識力に独自の発達を遂げたところが、
サバン症候群のようになるのかも、と考えさせられました。