神戸大学医学部精神科で助手としてトラウマケアに当たっていた安克昌氏を
モデルにしたNHKの連続ドラマが映画化されたものです。
初期の様々なトラウマ関係の海外の文献は安氏やその師である中井久夫氏などの
神戸の臨床家が中心に神戸の震災の頃から日本語に翻訳され、出版されるようになりました。
それぞれ多忙な中、大変だったと思います。
トラウマやPTSDなどの原因となるものは震災のみならず様々なものがありますが、
そのようなものは安定した家庭で育った医師や心理士には想像しにくいのでしょう。
滝川一廣氏が、医学部の教授選には精神科以外の教授たちも加わるので、
患者さんと関わる臨床をやってきた人のことは、他の科の人には解りにくいため、
神経伝達物質などの研究をしている人が教授に選ばれやすいとのことです。
(雑誌「飢餓陣営」での滝川一廣氏の意見)
他の科の教員達では患者さんのバックグラウンドにある生育歴のことなどは想像できない人が
ほとんどなのでしょう。
滝川一廣氏や柴山雅俊氏や岡野憲一郎氏が文系学部で臨床心理などを
教えることになったのも、その事によるのでしょう。
【公式】『心の傷を癒すということ《劇場版》』特別映像/1.29公開