マチンガのノート

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チェリー/Cherry(2021)監督:アンソニー&ジョー・ルッソ 出演:トム・ホランド

2021-03-17 22:06:58 | 日記

二コ・ウォーカーの同名小説の映画化です。原作者は軍隊に入隊後、イラクへ派遣され、

帰国後にPTSDになり、その苦しみを紛らわせるために麻薬に依存し、

銀行強盗で捕まり服役中とのことです。

あらすじ

大学生の主人公は、恋人のエミリーとのいざこざをきっかけに、陸軍に志願します。

そして厳しい訓練を経て、衛生兵となり、イラクへ派遣されます。

そこで多くの重傷を負った人や、亡くなる人を見ることになるのでした。

そして本人は帰国できるのでしたが、帰国後に戦争体験からPTSDになり、

様々な症状に苦しめられ、医者にかかってもあまり変わらないことから、

結婚したエミリーも巻き込まれ、ふたりとも薬物に依存することになります。

違法な薬物も使うので、お金も直ぐに足りなくなり、銀行強盗をして

なんとか薬物を買おうとします。

感想

第二次大戦に従軍した人にも、帰国後に具合が悪くなる人はかなり居たのでしょうが、

周囲は見て見ぬ振りをしていたのでしょう。その事があとの世代にも影響を与えていそうです。

司馬遼太郎さんが、日本のいい時代を小説にして、多くの読者を獲得したり、

団塊の世代の左翼の人が、ソ連や中国に夢を持っていたのも、その影響かもしれません。

薬物依存症の場合、遊びで薬物を試してはまって抜けられなくなった人も、

何らかの苦しみを紛らわせる為に薬物を使うようになった人も、状態が悪くなると、

同じように見えるため、医療などの周囲の支援が受けにくいのかもしれません。

医療関係者と薬物依存症の人では、この映画で描かれるように、

社会階級や、生育歴、人生経験の違いが大きいので、想像が及ばないことも多そうです。

この映画の中では、銀行の窓口の方が、結構かんたんにお金を渡しますが、

人命を尊重する文化の影響なのでしょう。

Cherry — Official Trailer | Apple TV+