の映画化です。原作者は軍隊に入隊後、イラクへ派遣され、 同名小説
帰国後にPTSDになり、その苦しみを紛らわせるために麻薬に依存し、
銀行強盗で捕まり服役中とのことです。
あらすじ
大学生の主人公は、恋人のエミリーとのいざこざをきっかけに、陸軍に志願します。
そして厳しい訓練を経て、衛生兵となり、イラクへ派遣されます。
そこで多くの重傷を負った人や、亡くなる人を見ることになるのでした。
そして本人は帰国できるのでしたが、帰国後に戦争体験からPTSDになり、
様々な症状に苦しめられ、医者にかかってもあまり変わらないことから、
結婚したエミリーも巻き込まれ、ふたりとも薬物に依存することになります。
違法な薬物も使うので、お金も直ぐに足りなくなり、銀行強盗をして
なんとか薬物を買おうとします。
感想
第二次大戦に従軍した人にも、帰国後に具合が悪くなる人はかなり居たのでしょうが、
周囲は見て見ぬ振りをしていたのでしょう。その事があとの世代にも影響を与えていそうです。
司馬遼太郎さんが、日本のいい時代を小説にして、多くの読者を獲得したり、
団塊の世代の左翼の人が、ソ連や中国に夢を持っていたのも、その影響かもしれません。
薬物依存症の場合、遊びで薬物を試してはまって抜けられなくなった人も、
何らかの苦しみを紛らわせる為に薬物を使うようになった人も、状態が悪くなると、
同じように見えるため、医療などの周囲の支援が受けにくいのかもしれません。
医療関係者と薬物依存症の人では、この映画で描かれるように、
社会階級や、生育歴、人生経験の違いが大きいので、想像が及ばないことも多そうです。
この映画の中では、銀行の窓口の方が、結構かんたんにお金を渡しますが、
人命を尊重する文化の影響なのでしょう。
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