マチンガのノート

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「発達障害」と心理臨床 (京大心理臨床シリーズ) 伊藤良子他 編

2014-01-16 17:41:50 | 日記
発達障害に関する心理臨床について、様々な方が書いておられるのだが、
追手門学院大学の荒木浩子氏が、発達障害の治療には
治療者も心身を切り裂くようなところを経る所が必要がある
というような事を書いておられた。
これは精神科医の織田尚生氏が「王権の心理学」「昔話と夢分析」に書いておられる、
「変容的逆転移」に近いものではないだろうか?
「変容的逆転移」とは、患者の自我が弱すぎて、自ら解決出来ない問題を
治療者が代わりに生きて解決して、患者に返すことで治癒を進める
とのことだ。その過程では、治療者自ら、強い孤立無援感、悲哀感を
体験されるとのことだ。
織田尚生氏がそれらの著作を書いてから20年程して、
やっとそれに近いことをできる治療者が、少し出てきたのでは
ないだろうか?



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