マチンガのノート

読書、映画の感想など  

黒パン俘虜記 胡桃沢耕治著

2013-02-07 19:36:12 | 日記
黒パン俘虜記 胡桃沢耕治著などの
シベリア抑留などの話は、いくつか小説化されているが、
戦後の精神医学、臨床心理学はこのようなことに対して
何かしていたのだろうか?
子供が不登校になったら、いろいろ対応したり、
メディアも大きく取り上げていたが、このような体験をした方々が、
60万人位おられて、さらに南方で大変な体験をされた方も沢山おられて、
それに対しては殆んど何もしていないのではなかろうか?
戦後の医学、心理学は最初から扱いやすい対象しか見ないという
ご都合主義のもとにずっと居るのだろうか?

「ふる」 西加奈子著

2013-02-06 16:53:47 | 日記
「ふる」 西加奈子著を読んだ。
時間と記憶について、どのように出来ていくかの
根っこの所について描いているようだった。
西加奈子氏は、発達障害なのだろうか?
著作の中に、ポスターなどの表示がよく出てくる。
視覚優位タイプなのだろう。
テンプル・グランディンと対談させてみれば
面白いと思う。雑誌の企画などでどうだろうか?
「時間と出来事」渡辺由文著と合わせて読むと、
さらに面白いと思う。
こちらの方には、もともと人間は、夜明け、日没、教会の鐘などを
中心に暮らしていたのだが、産業革命で、工場が増えていくなかで
工場で作業管理、労務管理のために、時計が普及していく事で
生活の中に時間が浸透して行ったとのことだ。
哲学者などが、時間とは何かを考察するが、それよりも先に
世の中が産業革命以降に、時計の時間で動くようになったとの事だ。
とても興味深い内容だった。